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ソニーが「Xperia 1 V」をグローバル発表、新カメラセンサーの採用やSIMフリー版も発表
2023年5月11日 13:02
ソニーは11日、Androidスマートフォン「Xperia 1 V」（エクスペリア ワン マークファイブ）をグローバル発表した。日本国内では一部キャリアから発売されるほか、7月下旬以降にSIMフリー版が発売される。
Xperiaシリーズのフラッグシップモデルに位置づけられる「Xperia 1」では、一眼レフカメラ「αシリーズ」との連携機能や、リアカメラだけでも高画質な撮影体験ができる機能が搭載されている。
新センサー採用のカメラ
リアカメラは、配置順に上から1200万画素の超広角カメラ（16mm、F値2.2、1/2.5"）、有効画素数4800万画素の広角メインカメラ（24mm、F値1.9、1/1.35"、画素数の詳細は後述）、1200万画素の可変式望遠カメラ（85-125mm、F値2.3-2.8、1/3.5"）を備えている。
広角メインカメラ以外は、先代モデル（Xperia 1 IV）から同様のスペックとなっているが、後述のソフト機能の機能改善などでより高画質な撮影体験ができる。
新構造センサー搭載のメインカメラ
今回の「Xperia 1 V」では、新たな構造「2層トランジスタ画素積層型」を採用したイメージセンサーをメインカメラに搭載している。これに加え、センサーサイズを1/1.35"と、先代モデル（Xperia 1 IV）から約1.7倍に拡大することで、光の取り込み量の拡大と耐ノイズ性能の向上が図られている。
センサーのアスペクト比は、これまで静止画の比率に準拠した4:3のものを採用していたが、今回のものは、4.3:3と従来よりも幅広のセンサーを採用している。これにより、静止画だけでなく動画撮影時に使える領域が20％向上させることができた。
加えて、ピクセルビニング技術を採用し、暗所撮影機能やオートフォーカス（AF）機能の向上を図っている。
これらに伴い、センサーサイズと実際に使用する領域の違いや有効画素数の違いが起こっている。このため、ソニーではメイン広角カメラの画素数にあたって、「フルアスペクト画素数：5200万画素、有効画素数：4800万画素、記録画素数：1200万画素」としている。
AIをフォーカスやホワイトバランス、露出設定で活用
光の取り込み量が増えると、光が少ない暗所で撮影する際でもより多くの光を取り込むことができ、感度（ISO）を上げなくても自然でノイズの少ない画を収めることができる。
また、センサーサイズ拡大は、AF性能の向上にも寄与している。今回のモデルでは、深度センサー（ToFセンサー）を省略し、AIによる深度推定によるAF機能を備えている。
ToFセンサーによる深度測定では、画の端にいる被写体や遠くの被写体の測定を苦手としていたが、AI深度推定ではこれらの被写体にも高精度にピントを合わせられる。
AIの活用に関しては、AF機能だけでなく、正確なホワイトバランスを自動で設定できる「AI White Balance」機能や、さまざまな撮影環境でも正確な露出設定ができる「AI Exposure」機能などに活用されており、見たままの自然な画質で撮影できる。
VLOG向け機能も
ソフト面では、ほかにも動画撮影時にカラーグレーディングを施さなくても人肌の質感をきれいに描写する「S-Cinetone for mobile」や、さまざまな色のプリセットを撮影時から利用できる「Creative Look」機能、極めて低照度の環境でも明るく撮影できる「ナイト撮影」機能を備えている。
また、被写体の瞳にピントを合わせる瞳AF機能がかえって邪魔となってしまうVLOGでの製品紹介動画などでは、「商品レビュー」専用の設定を動画撮影時に用意している。
瞳AF機能が有効である場合、モノをフレームインさせても人物にフォーカスを合わせ続けるが、「商品レビュー」機能を使えば、モノが大きくフレームインすると、モノにフォーカスを合わせ、人物のみになると人物にフォーカスを自動で合わせられる。
リアカメラ部には、声を集音できる「声優先マイク」を備えているため、VLOG収録でよりクリアな音声を収めることができる。
Photo ProやVideo Proで縦UIが登場
撮影アプリ「Photography Pro」や「Videography Pro」では、新たに縦型のUI（ユーザーインターフェイス）が登場した。
画面を縦にした縦長の静止画／動画撮影時に便利に利用できる。
もちろん、シャッターボタンは、縦撮り時にも使用できる。
また、表現したい世界観を実現できる色のプリセット「Creative Look」を用意しており、撮影段階から雰囲気が仕上がった作品を製作できる。
スピーカーも正統進化
ディスプレイは、6.5インチのOLED（有機EL）ディスプレイで4K、120Hzのリフレッシュレート、リアルタイムHDRドライブをサポートしている。
本体スピーカーは、先代モデルよりもさらに高音質となったフルステージステレオスピーカーを搭載している。低音を中心に全体で約10％音圧が向上しており、より深く表現豊かな低音が楽しめる。
有線ヘッドホンでは、3.5mmオーディオジャックを本体上側面に備えている。有線／無線ともにハイレゾオーディオをサポートするほか、ハイレゾレベルにアップコンバートする「DSEE Ultimate」や空間オーディオ「360 Reality Audio」機能などが利用できる。
また、クリエイター向けのクラウドサービス「Music Pro」では、新たにピアノの収音にも対応する。
Xperia Streamもそのまま使用可能
ゲーム関連機能では、ゲームエンハンサーの新機能として、ゲーム中にシャッターボタンを押下するとスクリーンショットを撮影できるようになった。
また、先代モデルのアクセサリーとして提供されていた「Xperia Stream」は、今回の「Xperia 1 V」でもそのまま使用できる。高負荷を与えるゲームを楽しむ際も、高いパフォーマンスを長時間維持できる。
主な仕様
本体の大きさは約165×71×8.3mm、重さは187g。
チップセットは「Qualcomm Snapdragon 8 Gen2」、メモリーとストレージの組み合わせは12GB＋256GBと16GB＋512GBで日本国内のSIMフリーモデルは16GB＋512GBモデルが提供される。
ディスプレイは、6.5インチOLEDディスプレイ（4K、HDR、120Hz駆動）を搭載する。
背面のリアカメラは、配置順に上から1200万画素超広角カメラ（16mm、F値2.2、1/2.5"）と有効画素数4800万画素広角メインカメラ（24mm、F値1.9、1/1.35"）、1200万画素可変式望遠カメラ（85-125mm、F値2.3-2.8、1/3.5"）。前面には1200万画素（1/2.9）のフロントカメラを搭載する。
バッテリーは5000mAh、有線最大30Wの急速充電とワイヤレス充電をサポートする。
SIMフリーモデルの対応バンドは、5Gがn1、n3、n5、n28、n41、n77、n78、n79、LTEがB1、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B13、B17、B18、B19、B21、B26、B28、B38、B39、B40、B41、B42、B66。SIMはnanoSIMとeSIMが利用できる。
| メーカー | ソニー |
|---|---|
| 機種名 | Xperia 1 V |
| サイズ | 約165×71×8.3mm |
| 重さ | 187g |
| チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen2 |
| メモリー＋ストレージ | 12GB＋256GB、16GB＋512GB |
| ディスプレイ | 6.5インチOLEDディスプレイ |
| 解像度 | 4K、HDR、120Hz駆動 |
| リアカメラ | 1200万画素超広角カメラ（16mm、F値2.2、1/2.5"） ＋有効画素数4800万画素広角メインカメラ（24mm、F値1.9、1/1.35"） ＋1200万画素可変式望遠カメラ（85-125mm、F値2.3-2.8、1/3.5"） |
| フロントカメラ | 1200万画素（1/2.9） |
| バッテリー容量 | 5000mAh |
| ワイヤレス充電 | 有線最大30W、ワイヤレス充電対応 |
| 外部端子 | USB Type-C |
| 5G対応バンド | n1、n3、n5、n28、n41、n77、n78、n79（SIMフリーモデル） |
| LTE対応バンド | B1、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B13、B17、B18、B19、B21、B26、B28、B38、B39、B40、B41、B42、B66（SIMフリーモデル） |
| 防水・防塵 | IP65、IP68 |
| SIM | nanoSIM＋eSIM |
本体カラーは、ブラック、カーキグリーン、プラチナシルバーをラインアップする。
純正ケースは薄型で違和感を感じさせない仕上がり
ソニー純正の「Xperia 1 V」専用ケースも提供される。
今回のケースでは、リアカメラ部の出っ張りがフラットになるようにデザインされているほか、背面のスタンドは横置きと縦置き両方をサポートする。
