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音漏れしないオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン「nwm MBE001」の実力は？ 実際に聴いてきた
2023年4月5日 16:01
NTTソノリティは4月3日、PSZ技術を使ったフルワイヤレスイヤホン「nwm MBE001」を4月3日に発売した。ビックカメラグループの店頭やオンラインショップで展開されているほか、4月中旬からAmazon.co.jpで発売され、順次ほかの家電量販店でも展開される。価格はオープン価格で、ビックカメラ.comでは2万4200円（10％ポイント還元）で提供されている。
オープンイヤー型なのに音漏れしない
「nwm MBE001」最大のポイントは、「オープンイヤー型なのに音漏れしない」ことだ。耳に乗せるような形で装着し、耳の穴を塞ぐことなく使用できる。周りの音もそのまま聞こえ、イヤホンからの音も、近くのスピーカーから出ている音のように感じられる。
にもかかわらず、スピーカーの音は周りにはほとんど漏れることはない。これは、NTTが開発したPSZ（パーソナライズドサウンドゾーン）技術で、音漏れの音波と逆の位相の音波を外に向けて発射することで、音を打ち消すようになっている。
NTTソノリティの坂井 博社長は、このPSZ技術について大雑把なたとえとしながら「ノイズキャンセリングの逆版」としており、「人々の生活の中に、普通に溶け込んで使えるイヤホンを目指した」とコメントしている。
なお、PSZ技術は、“片耳”の空間よりも大きい頭全体を覆う空間をパーソナライズできる。記者向けのデモ機では、座席に座るとそれまで聞こえていなかった楽曲が流れていることがわかり、将来的に航空機の座席などの分野で活用が期待される。
片側約9.5g、音質にもこだわり
イヤホン本体の重さは片側約9.5g。先述のとおり耳の穴を埋めることなく利用でき、スピーカーからの音を聞いているような感覚になるため、装着していることをつい忘れてしまいそうだ。
実際に、開発に携わった担当者も、「装着しているイヤホンを無くしたと思って探してしまった」経験があるという。
気になる音質は、高音から低音までバランス良くチューニングされている印象。短時間ではあったが、音量を上げても音がこもっていたりノイズが乗っていたりと感じることはなかった。12mmのドライバーユニットで「このクラスのイヤホンだともう少し大きいのが理想的」（担当者）だというが、「1つのドライバーが、がんばって音を鳴らしている」といった感覚も感じられず、筆者も思わずドライバーの数を確認したほどだ。
ちなみに、12mmのドライバー採用については、音質面だけでなく、PSZ技術による音漏れ抑制とのバランスが考慮され選定されたとのこと。
自宅で家族と過ごしながらリモートワークできる
坂井社長は、「nwm MBE001」のコンセプトを「一緒に暮らせるイヤホン」とし、没入しすぎず生活の中に溶け込む利用シーンを想定して開発したことを明かした。
ターゲット層としては「仕事と家事、育児に忙しいワーキングママ／ワーキングパパ」や、「リモートワークやオンライン会議をこなずビジネスマン」を設定。静かな公共空間やオフィスといった「音を漏れさせられない」環境から、自宅など「周りの音もクリアに聞きたい」環境まで生活の幅広いシーンで活用できるとした。
主な仕様、マルチポイント機能やBluetooth LE Audioへの対応は？
本体の充電は、約2.5時間で最大6時間音楽再生できる。充電ケース自体にバッテリーは搭載されていない。
本体にはマイクも搭載しており、Web会議でもそのままワイヤレスで利用できる。また、イヤホンそれぞれに物理ボタンが備わっており、音楽の再生停止や曲送り、電話を取るといった操作ができる。
一方、パソコンとスマートフォンなど2つのデバイスと同時に接続する「マルチポイント」機能については、発売当初は非対応で今後検討していくとしている。また、BluetoothのLE Audioについては、チップが非対応とのことで対応予定はない。
コーデックは、SBCやAACのほかaptXが利用でき、対応デバイスで最適なコーデックが利用できる。「nwm MBE001」のイコライザー機能の設定や、ファームウェアのアップデートなどができるスマートフォンアプリ（Android／iOS）が用意されている。
