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離れた場所で手応えを感じながらロボットを操作、ドコモと慶大が開発

 NTTドコモは、同社のイベント「docomo Open House'23」で5G evolution時代の低遅延通信やMEC(multi-access Edge Computing)を活用して、遠隔地でも低遅延環境で手応えを感じながらロボットを操作できる技術を披露した。

 ドコモと慶應義塾大学ハプティクス研究センターが開発した。5G evolutionで定義される、超低遅延通信「URLLC」(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)を用いることで、現行の5G以上に遅延が少なく安定した通信を実現。慶大が開発した手応えをリアルに感じられる「リアルハプティクス」と組み合わせて、遠隔地にあるロボットを手応えを再現しながら動かすことに成功した。

デモ用に用意された装置。自転車の空気入れのように上下させるとビニールの動物に空気が入る
左の動物に空気が入る

 ドコモMEC内では、ロボット操作のパケットを記録。それを増幅や減衰することで、大きなロボットも自分の手足と同じ感覚で操作できるほか、手術など繊細な力加減が必要な作業をしっかり感覚を感じながら操作できるという。ドコモによれば、実用化時期は5G evolutionの登場が見込まれる2020年代後半ごろ。作業現場でのロボットや医療用途、自動車をリモートで運転するなど、さまざまな産業で応用できるとしている。