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ドコモが目指すメタバース「MetaMe」、ユーザーの心を分析するAIや1万人同時滞在を実現する

 NTTドコモは、2月28日まで開催している招待制展示イベント「docomo Open House'23」において、Web上で人々をつなぐメタバース空間のコミュニケーションサービス「MetaMe」を披露している。新規事業共創プログラム「39works」から生まれたもので、IOWN構想とも関わる新たなコミュニケーション空間を演出する。

「MetaMe」紹介パネル

 ユーザーは、Webブラウザからアクセスできるため、専用のソフトやアプリのインストールは不要。通信回線は、LTE回線程度の速度でも利用できる。

 「MetaMe」では、メタコミュニケーションの構成要素である「多人数接続を実現するネットワーク」と「価値観を理解するAIエンジン」、「行動変容技術」が組み合わさって実現されたサービス。

 「多人数接続を実現するネットワーク」は、1万人規模の参加者が同時に接続できる空間が提供され、アイコンなどで1万人のユーザーとシームレスにコミュニケーションがとれる。映像のレンタリングはサーバー側で行っているため、高いスペックをもった端末でなくてもスムーズかつ低遅延の映像で楽しめる。

1万人規模のメタバース空間
自分のアバター(指で示している)から、アクションを出しているところ

 「価値観を理解するAIエンジン」は、ユーザーがメタバース空間上で実態となる「アバター」に対して、AIエンジンを搭載したペットアバターが、ユーザーのコミュニケーションをサポートする。

 たとえば、普段のメタバース空間上での会話や行動をAIが分析し、趣味が合致しそうなユーザーをトーク相手に勧めたり、ユーザーがログインしていない場合でもほかのユーザーとペットでコミュニケーションがとれたりできる。

AI技術を紹介するパネル
ログアウトしているユーザーのペットとコミュニケーションができる
動物マークがあるのが、AIのアバター

 また、ユーザー同士のチャットをAIが分析し、話の内容をキーワードで表現し、ほかのユーザーからも見られるような空間を用意する。チャット空間に来たばかりのユーザーでも、自然とその話の内容に入っていけるような配慮もなされている。

 これらのメタバース上での空間により、人々の行動変容を促し、より豊かなコミュニケーションの実現を図っていく。

学習塾や自治体との取り組みも実施