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「ふわっち」運営のjig.jpが上場へ、開発拠点は福井県鯖江市

ケータイアプリのjigブラウザ、jigtwi、jigムービーなども開発

 ライブ配信サービス「ふわっち」などを手がけるjig.jp(ジグ・ジェイピー)は、東京証券取引所グロース市場へ新規上場する。上場予定日は12月22日。同社の上場は11月17日付けで承認された。

 jig.jpは、携帯電話・スマートフォン向けのアプリケーションやサービスの企画・開発・提供を行っている。設立日は2003年5月28日で、東京都渋谷区に東京本社を、福井県鯖江市に開発センター(本店)をそれぞれ設置している。

 社名の「jig」は、軽快な足のステップが特徴的なアイルランドのステップダンスや、製品製造に使う補助的な道具を意味する日本語の「治具(じぐ)」にちなみ、名付けたという。

 スマートフォンが本格普及する以前から携帯電話向けのアプリケーションを提供しており、携帯電話からパソコン向けのサイトが見られる「jigブラウザ」、携帯電話やスマートフォンからTwitterを快適に使うためのクライアントアプリ「jigtwi」、携帯電話では世界で初めてという長尺の動画視聴を可能とした「jigムービー」などを開発・提供してきた。

 その後、アニメやマンガなどの“オタク”グッズに特化した「otamart」(オタマート)を2014年に提供開始、同サービスは2021年8月にサービスを終了した。

 現在、同社グループの収益は「ふわっち」ユーザーが購入するアイテム販売が約99%を占めている。「ふわっち」以外の事業として、子ども向けパソコン「IchigoJam」の販売や、自治体向けのオープンデータプラットフォームの提供も手がけている。

 今後は、「ふわっち」を主軸としつつ、収益の多角化を目指す。任意のキャラクターなどになりきるバーチャル配信機能の提供や、配信ユーザーのボイスやオリジナルグッズ販売などのデジタルコンテンツ販売、他社との協業によるライブコマースなどを計画しているという。

 新規上場申請のための有価証券報告書によると、前期末の資本金は8億7701万2000円で、2022年11月17日時点での発行済株式総数は4205万4000株。創業者の福野 泰介氏は、2018年6月に代表取締役を退任し、現在は取締役会長に就任している。