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中古スマホの大規模査定倉庫「Belongオペレーションセンター」をのぞいてみた――買取から査定、販売まで一気通貫

 総務省や政府の取り組みで活性化しつつある中古スマートフォン市場。手頃な価格でスマートフォンが購入できるのが、中古スマホの大きな魅力だ。

 一方で、読者の皆様の中では「どんな流れで仕分けされ、販売されているかわからない」というイメージを持つ人がいるかもしれない。「ちゃんと動くのか」「大きな傷はないのか」「電池残量はちゃんとあるのか」と心配することもあるだろう。

 中古スマホは、高性能なハイエンドモデルやフラッグシップモデルを安価で購入でき、普段使いに必要十分な機種はもちろん、フィーチャーフォンからスマートフォンに移行するユーザーにとっても検討しやすいが、我々ユーザーは安心して購入できるのだろうか?

 今回は、中古スマートフォンを大規模に取り扱うBelongのオペレーションセンターを取材する機会を得た。さまざまな場所からやってきたスマートフォンだが、十把一絡げの状態からどのようにしてユーザーの手元に届くのか、本稿ではその模様をお届けする。

巨大倉庫に続々と到着する端末

 Belongはコンシューマ向け以外にも、法人向けの中古端末買取/リースサービスを手がけている。伊藤忠商事が以前行っていたファミリーマートでの中古端末回収施策などが記憶に新しいが、1日だけでも数百~千台ちかくの端末が、神奈川県にあるオペレーションセンターに到着する。

 端末は、個人からの依頼品はもちろん法人から使い終わった大量の端末や、企業がユーザーから引き取った端末をBelongが買取るものもあるという。まさに十把一絡げの状態で端末が続々と到着する。

続々と到着する端末。端末の種類や色もさまざまだ

 到着した端末は、まずどこからのものなのかなどの判別と、今後の査定やクリーニング時にステータスを登録するためナンバリングを行う。到着した端末1つ1つを登録しラベル付けを行っていく。

端末の動作確認と外観チェック

 ラベル付けされた端末が次に向かうのは、動作チェックするエリアだ。

 このエリアでは、端末の充電とタッチパネルやカメラ機能、ドット抜けの有無などを専用のソフトを使いながら人間の目と耳で確認していく。

 端末に検査ソフトを導入すると、自動で「タッチパネルが正常に作動しているか」「カメラが正常に機能しているか」「ドット抜けがないか」「スピーカーは正常に動作しているか」をチェックするテストが実施される。査定を行うスタッフは、ソフトの流れに従って動作チェックしていくので、チェック漏れがなく一律に動作チェックができる仕組みとなっている。

大量の充電ケーブル
ある程度まとめて動作チェックを実施する
タッチパネルの動作チェック
iPhoneも同様に動作チェックする

 また、FeliCa搭載端末では、この段階でFeliCaデータの削除も実施される。FeliCaデータの削除は個人でやるのは難しく、移行などをしないままほかのユーザーの手に渡ってしまうと、データの削除や追加登録が難しくなる。Belong担当者も「個人間売買(C2C)だとFeliCaデータの扱いなどが懸念点に上がるが、Belongではデータの確認と削除を対象機種すべてで実施するので安心してほしい」としている。

専用ツールでFeliCaデータの削除を行う

 動作チェックの後、端末を初期化し、外観チェックに移る。

 ここでは、端末本体のクリーニングをした後で、ベテランの査定スタッフが端末本体のキズをチェックしていく。

さまざまな角度からチェックを実施する。オペレーションセンターのスタッフの中でもとくに熟練のベテランスタッフが対応しているとのこと

 これら、チェック項目がすべて完了すると、動作チェック結果を登録し、個人向け中古端末販売サービス「にこスマ」など中古スマホとして販売される商品は端末の写真撮影に、商品とならないものは、レアメタルの回収などリサイクルされるか、ジャンク端末として部品取り用途などで国内/海外企業に売却される。

外観チェックのエリア

全自動で360度撮影

端末を撮影する機材

 商品となる端末は、端末画像を撮影し登録する。この段階で登録された写真は、「にこスマ」のオンラインサイトなどで閲覧できる写真と同じもので、査定し終えた端末がそのまま撮影される。

 写真撮影は、カメラや台座などがセットにされた専用の装置を使って撮影する。ラベルのコードを読み取り、機械にセットすれば、指定の角度からの写真が自動で撮影され登録される仕組み。1分程度で写真撮影が完了する。

 余談であるが、普段から新機種の撮影を行う筆者にとっては、願ったり叶ったりの機材だなぁとぽつり。実際にこの機材を導入することで、ユーザーにより安心して中古端末を購入してもらえるようになったと担当者は説明する。

ユーザーへの発送まで一気通貫で手がける

ユーザーからの購入を待つ端末

 さて、査定や写真撮影を終えたスマートフォンは、サイト上で売買されるものや売却先に移送されるまで、オペレーションセンターで保管される。

 たとえば「にこスマ」サイトでユーザーに購入されたスマートフォンは、査定するエリアに隣接する倉庫から直接発送される。

 倉庫に移送したり発送するための場所を別途用意することなく、すべてワンフロアのオペレーションセンターで担っているので、買い取った端末をすぐに販売できる仕組みを採用しているという。

購入された端末は、オペレーションセンターからそのまま出荷される

法人向けリース事業

 法人向けの端末リース事業の作業エリアでは、動作確認済みのスマートフォンや大量の新品スマートフォンを企業ごとに設定して、各企業に貸し出す作業を実施している。

 各企業によって、必要な設定やアプリが異なっているため、手順書を確認しながら進める形。一度に大量のスマートフォンを設定し、管理シールの貼り付けやケースへの収納までを担う。

設定や動作確認などを実施

 Belong担当者によると、「同じ端末を大量に導入したい」という企業が多いという。日々大量の中古スマートフォンを買い取るBelongでは、同じ種類の中古端末を大量に用意できるため、要望に応えられるとしている。

タブレットなどでは、ケースに入れて貸し出す場合もある

「使えるスマホを買いたい」ニーズに応える

 中古スマホは、海外からコンテナで輸入されてよくわからないまま販売される――Belong担当者はこういうユーザーの声を聞くと話す。今回の取材を通じて、実際の中古スマホの査定現場は、明るい環境で人の目によるしっかりとした査定が行われていることがわかった。

 電気街のショーケースで吟味する買い方以外にも、「使えるスマホを手軽に購入できる」Belongのサービスは、3G停波などでフィーチャーフォンからスマートフォンに移行するユーザーや、リモートワークで大量に社員に「使える端末」を配りたい企業などに選ばれるサービスだと言えるだろう。

オペレーションセンターがある建物