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ソフトバンク、「Loon」から成層圏通信プラットフォーム「HAPS」の特許約200件を取得

 ソフトバンクは、米Alphabet Inc.の子会社であるLoon LLCが保有する成層圏通信プラットフォーム(以下、「HAPS」)に関する特許約200件を取得することで合意した。

 HAPSとは、"High Altitude Platform Station"の略で、携帯電話の基地局装置を搭載し、成層圏に位置する通信プラットフォーム。「非常に広いエリアを1台の基地局でカバーする」ことを目的に、基地局を載せた飛行機による上空から通信を提供する技術として開発され、2020年9月には、HAPSモバイルが独自に開発した無人航空機「Sunglider(サングライダー)」の5度目のテストフライトで、成層圏での試験飛行に成功した。

 今回、同社が取得した特許は、HAPSのネットワーク技術やサービス、運用、航空機などに関するもの。この取得により、ソフトバンクと子会社であるHAPSモバイルがすでに保有する、HAPSに関わる独自の特許と合わせると約500件となる。

 両社は、HAPSに関する膨大な特許ポートフォリオを活用し、HAPSの商用化に向けて準備をするという。また、HAPSエコシステムの実現を目指す業界団体「HAPSアライアンス」の創設メンバーとして、HAPSの知的財産権ポートフォリオを活用し、HAPS業界の標準化と相互接続などを推進させていく考えを示す。

 今後は、Loonのイノベーションと技術を継承して、HAPSの商用化に向けた取り組みを進めるとともに、HAPSアライアンスを通じて業界全体の発展に貢献していく、としている。