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ソフトバンクがJR西日本と自動運転バスの実証実験、そのビジョンとは
2021年10月2日 09:00
ソフトバンクとJR西日本は、自動運転と隊列走行技術を用いたバス高速輸送システム(BRT)の実証実験を、10月から滋賀県野洲市のテストコースで開始する。
9月27日には記者説明会が行われ、ソフトバンクからは清水繁宏氏(執行役員 法人事業統括付 兼 鉄道・公共事業推進本部長)が、JR西日本からは久保田修司氏(理事 鉄道本部副本部長 兼 イノベーション本部長)が登壇した。
実証実験について
ソフトバンクとJR西日本は、2020年3月に「みんな(MI-NNA)の自動運転BRTプロジェクト」を立ち上げ、異なる自動運転車両が隊列走行する「自動運転・隊列走行BRT」の開発に取り組んできた。
「自動運転・隊列走行BRT」のサービスによって、モビリティサービスのローコスト化や運転手の担い手不足の解消など、諸課題の解決が期待される。
ソフトバンクはプロジェクトのマネジメントを担当し、JR西日本は開発統括を担う。また、オープンイノベーションのプロジェクトとして、東大発のベンチャーである先進モビリティなどが参加する。
今回、滋賀県野洲市のテストコースの工事が完了し、いよいよ10月から走行テストが実施されることとなった。もともとJR西日本が車両の留置を想定して確保していた土地を、テストコースに転用したものだという。
テストコースの総面積は約2万2800平方メートル、コースの総延長は約1.1km。直線の最長は約600mとなっている。
隊列走行する車両の大きさは3種類で、小型バス、大型バス、連節バスが用意される。車両は、LiDARセンサーやミリ波センサー、GNSSアンテナなどを搭載したものになる。
隊列走行時の車間は走行時が10m~20m程度で、停車時が1m~3m程度。先述のLiDARセンサーなどは、車間距離のセンシングに用いられる。
走行区間が異なる車両を組み合わせて隊列走行を実施することで、さまざまなニーズへの対応を目指す。
テストコースで実施される実証実験では、社会実装を視野に入れてさまざまな技術が検証される。
検証される技術の例としては、自己位置推定技術や障害物検知、駅・停車場での正着制御などが挙げられる。
今後は段階的に試験を実施し、2023年には自動運転・隊列走行の技術確立を目指す。社会実装に関しては、2020年代の半ばを目標にしているという。