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KDDI、最大614Tbpsを処理できるバックボーン向け次世代分散型ルーターの仕様書

 KDDIは、通信業界団体のTelecom Infra Project(TIP)において、次世代分散型大容量ルーターのハードウェアおよびソフトウェア要求仕様書を4月に完成させた。

大容量ルーターのイメージ

 策定された仕様書は、バックボーンネットワークの通信制御を担う次世代分散型大容量ルーターのもの。これにより、開発パートナーやベンダーは、最大614.4Tbpsを処理できるルーターを開発できる。このスペックは、既存の製品の約3倍という。

 イメージとしては、制御用サーバーの下に、ルーター同士を繋ぐスイッチ、データ転送用のスイッチを複数台、組み合わせた分散型となる。スイッチは、さまざまな企業のハードウェアとソフトウェアを組み合わせられる“ホワイトボックス”型。これにより、容量を手軽に拡張できるメリットや、特定の開発ベンダーに縛られずにハードとソフトを構成できるといったメリットがある。

 TIPはフェイスブック(Facebook)などが旗振り役となって、2016年2月から活動し始めた業界団体。通信設備の機器におけるオープンソース的な取り組みを行っている。具体的には、標準規格に則った製品を作りたい企業と、そうした製品を使いたい通信事業者が参加して、仕様の作成や製品の開発、そして製品を検証し、得られた結果を共有する場となっている。