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iPhoneの第2四半期の出荷は記録的な水準になる見通し、カウンターポイントの最新調査

 カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ(カウンターポイント)は、アップルが年度はじめの第1四半期に打ち立てたiPhoneの販売記録を、第2四半期(2021年1月~3月)に更新する見通しと発表した。

 Global Monthly Sell-Through Trackerによる最新調査によると、2020年10月~11月のiPhone出荷量は、前年同月比で減少したものの、下げ幅は一桁台の前半と、小幅に留まった。

 同社によると、2020年発売のiPhone 12がiPhone 11と比較して、例年より4~6週間の発売遅延があったことを考えれば、むしろポジティブなデータと考えられるという。iPhone 12が発売されたことで、12月は売上が急増する可能性があり、第2四半期の出荷は記録的な水準になると予測する。

米国における販売開始直後のiPhone 12とiPhone 11の売上比較

 カウンターポイントで米国の携帯端末とキャリア戦略調査を担当する、ディレクターのJeff Fieldhack氏は、発売後の6週間の売上では、iPhone 12はiPhone 11を上回る成績を上げているとコメント。iPhone 12 ProやProMaxが品薄だったにも関わらずiPhone 12は2桁、時には3桁売上が増しており、強烈なシグナルと言えるとし、グローバルのiPhone全体出荷数は、前年同期比21%増になるとみている。

 また、調査部門の総責任者Peter Richardson氏は、このアップルの成長は、さまざまな要因が合わさった結果だと分析。キャリアやユーザーからの新しい5G対応iPhoneの需要や、iPhone 12の魅力的な価格設定と大規模なキャンペーン、iPhone SE(第2世代)の売れ行きやiPhone 11の人気の持続、中国の“独身の日”や米国の“ブラックフライデー”“サイバーマンデー”できっちり売上を確保できたことなどを挙げている。

 なお、アップルが調達に課題を抱えている問題に関しては、「リスクをうまく軽減できている。米国での受注残のリードタイムも短くなっており、工場の操業時間を伸ばせたことでグローバルでの出荷能力も昨年より向上している」(Peter Richardson氏)。