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ソニー、Suica対応のスマートウォッチ「wena3」を11月27日に発売

 ソニーは、スマートウォッチ「wena3」を11月27日に発売する。Suica対応や活動ログ機能、Alexa機能を搭載する。価格は2万4000円前後から。

 ソニーのスマートウォッチブランド「wena」シリーズの第3世代となる。従来のアナログ時計のバックル部分に搭載するスマートウォッチとなる。

Suicaや電子マネーに対応

 「wena3」では、新たにSuicaに対応する。iPhoneやAndroidスマートフォンからアプリを通じてSuicaの発行と登録をすることで、同機単体で利用や残高の確認、券売機などでチャージができる。Suica定期券は未対応。

 このほか、楽天EdyやiD、QUICPayなどの電子マネーやANAの航空券やdポイントなど、「おサイフリンク」対応の電子マネーやサービスを利用できる。

 電子マネーやサービスなどを利用する際、同機が利用する種類を自動で選択するため、ユーザーは種類を選択せずにタッチのみで利用できる。

 また、同機は約24時間の予備電力を備えており、万一バッテリーが切れた状態でも、予備電力で電子マネー機能を利用できる。

MAMORIO機能

 「wena3」には、紛失防止サービス「MAMORIO」を搭載している。

 万一、同機を紛失した場合、スマートフォンアプリを利用して、置き忘れた場所と時間を確認できる。

 また、MAMORIO社の遺失物発見システム「クラウドトラッキング」機能も利用できる。鉄道やバス事業者、商業施設に設置されている「MAMORIO Spot」などの捜索ネットワークを利用できるため、駅長室などに忘れ物として届けられた場合も、いち早く気づくことができる。

大画面タッチディスプレイで通知やスケジュールの確認

 「wena3」の大画面ディスプレイで、スマートフォンの通知や電子マネー残高、アクティビティ、アラームなど時計機能以外のさまざまな機能にアクセスできる。

 いずれの機能にもホーム画面から1アクションでたどり着くようなユーザーインターフェースを採用しており、スピーディーに情報を確認できる。

活動ログ機能

 「wena3」に備わっている加速度センサーや心拍センサーにより、ユーザーの日々の活動をアプリで管理できる。運動時以外の日常生活においても、ソニー独自のアルゴリズムで正確に測定できるという。

 測定できるものは、消費カロリーや移動距離をあわせた歩数や心拍数、睡眠の深さ、最大酸素摂取量(VO2 Max)、ストレスレベル。歩数や心拍数などは、睡眠時や休憩時、歩く時、走る時の4つの活動履歴とあわせて確認できる。

 同機の心拍センサーは、通常利用される緑LEDと赤LEDを使用したデュアル光学式を採用。手首や指の動きによって発生するノイズを除去し、より正確な心拍数を測定できる。

 最大酸素摂取量は、持久力の指標として用いられている。通常、測定には20mシャトルランなど激しい運動を伴う。同機では、日常生活の歩行データや心拍数を元にソニー独自のアルゴリズムで測定するため、普段の生活から気軽に知ることができる。

Amazon Alexa搭載

 「wena3」には、アマゾンのAIアシスタント「Alexa」が搭載されている。日常のちょっとした計算や天気などの情報を、音声だけで知ることができる。

 また、Alexa対応のスマート家電やリモコンをリンクさせておけば、音声だけでスマート家電を操作できる。

豊富な機能

 このほか、「wena3」では、スマートロック「Qrio Lock」と連携でき、スマートフォンを取り出さなくても、「wena3」だけで解錠と施錠できる。

 また、ペアリングしているスマートフォンを遠隔で音を出すことができる。スマートフォンをどこにおいたかわからない時に、スマートフォンの場所を確認できる。

 「wena3」のモジュール部には、ステンレススティール「SUS316L」を採用、ディスプレイにはゴリラガラスを使用しており、90cmの落下衝撃にも耐えられる。また、5気圧の防水性能を備える。

バンドは3種類をラインアップ

 「wena3」では、「メタル」「レザー」「ラバー」の3種類のバンドが用意されている。

 「ラバー」は、ヘッドを外してもスマートバンドとして、「wena3」単体で利用できる。また、バンドを腕に装着したまま、ヘッドの脱着ができる新機構「エンドピースコネクタ」を搭載する。

メタル
レザー
ラバー
新機構「エンドピースコネクタ」

 さまざまなヘッドに対応するため、エンドピースは18~24mmまで1mmごとに7種類のエンドピースを用意している。ソニーによると、市場の約7割の時計に対応できるという。

ヘッドは、山中俊治氏とファブリッチオ・ジウジアーロ氏デザイン

 ヘッド部は、工業デザイナーの山中 俊治氏とイタリアのカーデザイナーであるファブリッチオ・ジウジアーロ氏デザインのものをラインアップ。いずれも、協和精工製造のメイドインジャパンモデル。

山中 俊治氏デザイン

 山中 俊治氏デザインは、「東京」と「パサデナ」「オックスフォード」をイメージした3モデル。

 4つのムーブメントを内蔵した、「フォー・イン・ワン」モデルで、ベゼルに食い込んだ3つのサブダイアルが特徴なデザイン。縁取るリングはガラス裏面に蒸着することで、独創的な立体構造に仕上がっている。価格は5万9000円前後~、11月27日に発売する。

ヘッド部が回転するジウジアーロ氏デザイン

 ファブリッチオ・ジウジアーロ氏デザインのものは、モータースポーツでの使用を想定したデザインで、ヘッド部が左右30度ずつ回転する構造となっている。価格は5万8000円前後~、3月12日に発売する。

シチズンやセイコーとのコラボモデルも展開

シチズン「PROMASTER」とコラボ

 シチズンやセイコーからは、「wena3」をヘッド部に搭載した「wena3」コラボモデルを展開する。いずれも11月27日から発売する。

 シチズンからは、本格スポーツウオッチブランド「PROMASTER」とコラボし、多機能ワールドタイム電波時計をベースに、wenaオリジナルデザインを施した「wena 3 -PROMASTER Edition-」を発売する。価格は9万9000円前後。

セイコー「BRIGHTZ」コラボ

 セイコーからは、2つのブランドとコラボレーションした。

 セイコーのブランド「BRIGHTZ(ブライツ)」とコラボした「wena 3 -BRIGHTZ Edition-」は、グローバル志向の高いビジネスマン向けのモデル。全体的に上品なゴールドをバランス良くあしらったオリジナルデザインとなる。価格は13万9000円前後。

セイコーの機械式時計とコラボ

 また、セイコーの機械式時計とコラボした「wena 3 -SEIKO Mechanical Edition-」は、国産ダイバーズウォッチ「セイコーダイバーズ」にインスパイアされたwenaオリジナルデザインを採用。セイコーダイバーズのヘリテージデザインとソニーの最先端のテクノロジーが融合した唯一無二のモデルとなる。なお、「wena3」の防水性能上、ダイバーズウォッチとしては使えない。価格は8万4000円前後。

ソニーのスマートウォッチの今後

 今回の「wena3」では、腕時計メーカーとコラボレーションし、モジュール化して腕時計市場に進出できたという。

 今後は、腕時計を新しく購入する際に、はじめからwenaが入っている状態を実現し、無限に存在するデザインクオリティやバリエーションを備え、アナログ腕時計の価値自体を高めていくものにしたいとしている。

【お詫びと訂正】
本記事初出時、同機の最低価格の値段が異なっておりました(5万9000円前後→2万4000円前後、ラバーバンドモデル)。
お詫びして訂正いたします。