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接触確認アプリ「COCOA」が1290万DL、Androidでの通知を紹介
「接触確認アプリで濃厚接触の可能性を通知するシステムがオンになりました」の意味とは
2020年8月12日 19:23
厚生労働省が新型コロナウイルス感染症対策の一環として提供するスマートフォンアプリ「COCOA」のダウンロード数が、8月12日17時時点で、約1290万件に達した。
前日から16万件増えた。陽性報告は225件(前日の208件)だった。
Androidでの通知について
厚生労働省ではAndroid版での通知で「今週のリマインダー 新型コロナウイルス 接触確認アプリで濃厚接触の可能性を通知するシステムがオンになりました」と表示されることについて、FAQ(よくある質問)に追記した。
COCOAで使うアップル/グーグルが開発したAPIでは、毎日生成される鍵(Temporary Exposure Key/TEK)と、近くにいる他のユーザーのスマホと交換するための鍵(Rotating Proximity Identifier/RPI)を使う。RPIは、TEKをもとに10分~20分に一度、生成される。
その上で、ユーザーのスマートフォンは定期的にサーバーからTEK(仕様上、この鍵はDiagnosys Keyと名付けられているがTEKと同じ内容)をダウンロードし、RPIがマッチするかどうかチェックする。ここでマッチすれば通知が送られるという流れ。
今回、FAQで紹介された通知は、この「定期的にTEKをダウンロード」し、接触確認機能が有効になっていることを知らせており、厚労省では「陽性者との接触があったことを知らせるものではない」としている。
そのプッシュ通知をタップすると、Androidの設定メニューにある「Google」の「COVID-19の濃厚接触の可能性の通知」へアクセスできる。この画面では日付とともに「キーの数」「一致した数」がわかる。
「キーの数」は、ダウンロードしたTEKの数だ。
一方、「一致した数」は、先述したRPIがマッチした数を示す。1以上の数字であれば、APIの仕組み上、「COCOA」で陽性者との接触の可能性が通知されるという設計だ。
ちなみに設定メニューにある「濃厚接触の可能性の確認」という名称は、順次、「アプリからの接触確認リクエスト」へ切り替えられる。
iOS版では
一方、厚労省のFAQでは、iOS版について「陽性者との接触があったようなプッシュ通知が表示された場合」について、所定のメールアドレス( appsupport@cov19.mhlw.go.jp )へ連絡するよう案内している。
COCOAの不具合か? という本誌の質問に対して、厚労省の担当者は「さまざまな情報、ご意見を寄せていただいており、ひとつひとつ精査している。物によってはリマインダー(OSからの通知を意味すると思われる)を誤認されているケースがあり、その数が多数ある。OSの問題か、ユーザーの誤認か、アプリの問題か、通信環境によるものか、(可能性が)さまざまある。いますぐ不具合と申し上げらない」と回答。調査中であることを明らかにした。
通知があったにも関わらず、COCOA上では接触確認がない、という状況については、SNS上でも遭遇したという声が散見される。ここでいう通知が、COCOAからの「濃厚接触の知らせ」なのか、Android版と同じく「接触確認機能を使っている」という通知なのか、本誌でも確認でき次第、追ってご紹介する。
なお、APIを提供するうちの1社であるグーグルでは、8月5日付の接触確認APIのアップデートを紹介するブログエントリーのなかで「実際の接触確認は、必ず接触確認アプリを利用して下さい」と説明。現時点では、OSの設定メニューにある情報ではなく、COCOA上での通知を参照するよう案内している。
日時 | 件数 | 増加数 |
7月30日17時 | 約950万件 | 38万件 |
7月31日17時 | 約996万件 | 46万件 |
8月1日 | ― | ― |
8月2日 | ― | ― |
8月3日17時 | 約1099万件 | 103万件(3日間計、1日あたり平均34.3万件) |
8月4日17時 | 約1127万件 | 28万件 |
8月5日17時 | 約1157万件 | 30万件 |
8月6日17時 | 約1181万件 | 24万件 |
8月7日17時 | 約1205万件 | 24万件 |
8月8日 | ― | ― |
8月9日 | ― | ― |
8月10日 | ― | ― |
8月11日17時 | 約1274万件 | 69万件(4日間計、1日平均17.2万件) |
8月12日17時 | 約1290万件 | 16万件 |