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サムスンが6Gに向けたホワイトペーパーを公開、最速で2028年の商用化をめざす

 サムスン電子は14日、第6世代移動通信システム(6G)に向けたホワイトペーパー「The Next Hyper-Connected Experience」を公開した。

 ホワイトペーパーでは、6Gは最速で2028年には商用化し、2030年以降に本格的なサービスの展開と普及を予想している。

各世代の商用化に向けたロードマップ

 テラヘルツ周波数帯の使用や新しいアンテナ技術の採用により、最大通信速度は5Gと比べて50倍速い1000Gbpsにもなるという。また、遅延時間(レイテンシ)も5Gと比べて10分の1の100マイクロ秒未満に減少するなど、パフォーマンス、アーキテクチャ、信頼性の大幅な向上が期待されている。

5Gと6Gにおける主要な性能の比較

 6Gによって提供されるサービスの例として、スタンドアロン環境のXR(複合現実)システム「Truly Immersive XR」(完全没入型XR)、リアルタイムの高解像度レンダリングによる3Dホログラム「High-Fidelity Mobile Hologram」(高精度モバイルホログラム)、物理的な物体を仮想空間に複製する「Digital Replica」(デジタルレプリカ)を挙げている。

6Gによって提供されるサービスの例

 同社は2019年5月、R&D拠点のサムスンリサーチに次世代の通信に向けた研究センターを新設し、すでに6G技術の研究開発を開始している。今後は、産業界、学界、政府のさまざまな分野の関係者と協力し、6Gの標準化をリードしていくとしている。

サムスン電子の6Gに向けたホワイトペーパー「The Next Hyper-Connected Experience」