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これからの5G周波数帯について、総務省が周波数再編アクションプランを改定
2020年5月18日 20:14
総務省は、今後の周波数の再編の実施に際し、「周波数再編アクションプラン(令和2年度改定版)」を公開した。また、同プランの作成にあたって、3月12日から4月10日に募集したパブリックコメントに対する、総務省の考え方とあわせて発表した。
既存バンドの5G化
現在、4GやBWA(広帯域移動無線アクセスシステム、WiMAXなど)で用いられている、3.6GHz以下の周波数帯における5Gの導入に向け、高度化や必要な法整備を2020年夏頃までに実施する。
ローカル5Gの追加周波数割り当ての検討
ローカル5Gについて、8.2GHz~28.3GHzの周波数帯については先行して制度整備を行っている。これに加えて、追加割り当て候補の4.6GHz~4.9GHzと28.3GHz~29.1GHzの周波数帯について、同一・隣接帯域の既存無線システムの影響を考慮しつつ共用利用などを検討する。
周波数を共用するダイナミック周波数共用システムの構築
また、5G対応周波数に関して、すでに使用されている既存の周波数と干渉を回避しつつ共用するダイナミック周波数共用システムを2021年度までに構築するとした。具体的には、2.3GHz帯、2.6GHz帯、5.8GHz帯、5.9GHz帯、26GHz帯、28GHz帯、38GHz帯の周波数帯。
国際的に調和のとれた周波数帯の確保
2019年のITU(国際電気通信連合、無線周波数の割り当てや管理を行う国連の機関)世界無線通信会議(WRC-19)の結果を踏まえ、国際的に調和の取れた周波数を確保するため、4.9~5.0GHz帯、26.6~27.0GHz帯、39.5~43.8GHz帯についても、同一・隣接周波数帯の既存無線システムと共用することを検討する。
同様に、2023年のWRC-23での候補周波数である7025~7125MHzの周波数帯についても、5G周波数の割り当てを検討する。ただし、この周波数帯は、テレビ放送番組の製作や報道などで日常的に使用されているため、テレビ放送事業者各社より慎重な検討をするよう求められている。総務省では、既存免許人の意見を十分に聴取し、既存の無線システムなどの運用に十分配慮して検討するとしている。
これらが実現すると、グローバル向けモデルの端末が国内市場でも対応しやすくなる。また、訪日外国人などが対応端末を持ち込んだ際、日本国内で利用できる周波数帯域が増えるため、通信の高速化・安定化が見込める。
この他、防災無線や列車無線などのデジタル化や4Kテレビ放送の周波数利用、小電力近距離通信、自動運転に関する周波数帯利用を検討するとしている。