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神奈川県、緊急速報メールで「外出自粛」を案内

 5月2日10時、神奈川県から携帯電話宛の緊急速報メールが配信された。神奈川県では「緊急事態宣言のもと、県民の皆様に広く外出自粛をお願いするため」と配信の狙いを案内している。

 緊急速報メール(NTTドコモはエリアメール)は、気象庁の緊急地震速報や津波警報、気象などに関する特別警報のほか、省庁や地方公共団体が配信する災害・避難情報を配信できる。

 4月30日(楽天モバイルは5月1日)から、緊急速報メールで外出自粛要請も配信できるようになった。神奈川県では今回、新たに追加された外出要請を配信したことになる。

配信元内容
気象庁緊急地震速報、津波警報、気象等に関する特別警報
各省庁・地方公共団体避難準備情報、避難勧告、避難指示、災害発生情報、警戒区域情報、津波注意報、津波警報、大津波警報、噴火警報、指定河川洪水予報、土砂災害警戒情報、東海地震予知情報、弾道ミサイル情報、航空攻撃情報、ゲリラ・特殊部隊攻撃情報、大規模テロ情報、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく感染を防止するための外出自粛要請

 神奈川県は、Webサイト上で、5月2日10の緊急速報メールが外出自粛のため自宅に留まるよう伝えるものだったっと説明。外出自粛要請は1回に限りメッセージを発信できるようになったとしており、5月の連休初日の2日に配信したと説明している。

緊急速報メール、周辺地域に届く仕組み

 エリアメールと緊急速報メールは、携帯電話の通信ネットワークを使って届けられる。その際に用いられる仕組みは、「ETWS」という一斉同報の仕組みだ。

 ETWSは、「Earthquake and Tsunami Warning System」が由来で、地震と津波をいち早く知らせるために設計された。届けるまでの手順がシンプルな形になっており、一方的な通知しかできないが、その分、仕様上は4秒程度で、エリア内にいるユーザー全員の手元にある端末へ一斉に届く。大規模な災害が発生した際にはユーザーからのリクエストが大量に発生するパケット通信では混雑する可能性がある。一方、シンプルなETWSは混雑することなく、大規模に一斉同時配信できる。

 その仕組み上、指定された地域にある基地局の電波が届く場所にも配信される。2日も、神奈川県に隣接する場所でも受信したという報告がSNS上で相次いでいる。