ニュース

Zoom、有料プランのユーザーは経由データセンターのリージョンを指定可能に

 ビデオチャットツール「Zoom」を運営する米Zoom Video Communicationsは13日(現地時間)、有料プランのユーザー向けに、Zoom会議のトラフィックが経由するデータセンターの地域(リージョン)を、18日から指定できるようにすることを発表した。

 Zoomではこれまで、オンライン会議時の暗号化の不備や、一部の北米の利用者のデータが本来接続するはずのない中国のデータセンターを経由してしまうといった、セキュリティやプライバシーへの対応に問題があった。なお、創業者でCEOのエリック・ユアン氏は公式ブログでこれらを認め、謝罪している。

 今回の対応により、Zoomの有料ユーザーは、自分のZoom会議のデータが経由するデータセンターから、特定のリージョンのデータセンターをオプトインまたはオプトアウトできるようになる。

 現在、Zoomのデータセンターはアメリカ、カナダ、欧州、インド、オーストラリア、中国、ラテンアメリカ、日本/香港のリージョンに分かれて設置されている。

 無償ユーザーのリージョンは、それぞれのアカウントの地域に応じて自動設定され変更できない。また、中国以外の無償ユーザーのデータが中国を経由することはないと明記している。

 中国のユーザーに関しては、4月25日までにアカウント管理者が中国のデータセンターを経由するよう設定しなければ、中国向けのデータセンターに接続できなくなるとしている。

 同社では、ネットワークが意図せず中国経由となってしまうことを防ぐために、4月3日に中国本土のすべてのHTTPSトンネリングサーバーを削除したとしている。