ニュース

複数カメラの映像をリアルタイムで360度8KVRに、ドコモの配信クラウドシステム

プロ野球放送席からのアングルを8Kワイド映像でライブビューイング

 NTTドコモは、複数カメラの映像を、8KVR、8Kワイド、マルチアングル映像として、クラウド上のサーバーでリアルタイムに生成可能なライブ映像配信クラウドシステムを開発した。

 同システムを利用した第1弾の取り組みとして、3月15日にマツダスタジアムで行われる「プロ野球オープン戦 広島東洋カープ 対 福岡ソフトバンクホークス」のライブ中継「Veryカープ!Neo Live Viewing」を実施する。

システム構成

 ライブ映像配信クラウドシステムは、ライブイベントの会場などで大がかりな装置を設置せずとも、クラウド上のサーバーでリアルタイムに360度8KVR、8Kワイド、マルチアングルの映像を生成し、さまざまな視聴スタイルに対応するもの。これまで、VRなどの映像をリアルタイムに配信するには、複数カメラの映像を加工する映像処理装置を会場内に設置する必要があり、イベント会場などではリアルタイムでの配信が難しかった。

放送席からの視点を8Kワイド映像で、ライブビューイングを体験

 3月15日に実施されるライブ中継では、マツダスタジアムで行われる試合を「ドコモ5Gオープンラボ HIROSHIMA」のライブビューイング会場で、8Kワイド、あるいはマルチアングル視聴でリアルタイムに観戦できる。ライブ中継は招待制のイベントで、応募多数の場合は抽選となる。

 バックネット裏の放送席に設置された3台の一眼レフカメラから撮影された映像を、120度の8K映像としてリアルタイムに生成。音響はヤマハの立体音響技術「ViReal(バイリアル)」を活用し、臨場感のあるパブリックビューイングが体感できる。

 マルチアングル映像では、中国放送の放送局カメラをスタジアム内6カ所に設置し、投手と打者が映るアングル、内野と外野全体がそれぞれ映るアングルなど、ユーザーは好きなアングルを切り替えながら観戦できる。

 同中継は、広島県が推進する「ひろしまサンドボックス PITCH TRIAL」の一環として、新たなスポーツ観戦スタイルのビジネス検証を目的に行われれる。