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8K映像で360度VR、ドコモが新システムを開発

 NTTドコモは、360度で8KサイズのVRライブ映像配信・視聴システムを開発した。スポーツや音楽ライブイベントを、360度空間の8K映像で撮影し、離れた場所でも臨場感あふれるコンテンツを楽しめるようになる。

 今回開発されたシステムでは、魚眼レンズを備えるカメラ5台を活用。カメラ1台が4Kサイズで撮影し、5台分の映像を組み合わせて、360度どの方向でも8Kサイズという高精細な映像をリアルタイムに生成する。

 映像は、リアルタイムにH.264で圧縮され、配信サーバーへ伝送される。配信サーバーは、GPUでリアルタイム処理するように構成されており、複数方向の映像を生成、ユーザーの元では見ている方向だけの映像が再生される形で、処理負荷を下げつつ、高品質な映像体験を実現する。

 8Kサイズの映像をリアルタイムに処理するには、4Kサイズの映像を処理する場合と比べて4倍もの負荷がかかるという。FPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ばれる処理回路を用いて、高い負荷がかかる8Kサイズの映像を圧縮・合成できるようにした。映像コンテンツを配信する際には、エンコーダーから配信サーバーまでは80~200Mbps、配信サーバーからユーザーまでは80Mbpsという速度が必要とされており、ドコモでは2020年に商用化する5Gで映像を送信する考え。

 ドコモでは、常設の5Gテスト環境「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」で、パートナー企業向けに展示する。