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春高バレー会場で「VRでレシーブ」「フォームチェック」を体験してみた
2020年1月7日 15:08
1月5日~1月20日に開催される「ジャパネット杯 春の高校バレー 第72回全日本バレーボール高等学校選手権大会」の会場である武蔵野の森総合スポーツプラザで、VR技術やAIなどを用いて、KDDIやアクロディアが手がけた、AIやVRを駆使する体験コーナーが用意されている。今回、現地を訪れて、実際に体を動かしてみた。
VRでレシーブ体験
VRゴーグルと手首に装着するセンサーを用いる「狩野舞子VR×レシーブチャレンジ」では、バーチャルなコートに立って、迫り来るサーブに対して適切なレシーブを返すことができれば、元日本代表の狩野 舞子選手とともに、そのままトス、アタックの場面を間近に体験できる。レシーブはそれなりに難度が高く、腕と手をきちんとレシーブの形にして、ボールを受け止めるための三角形を作りだす必要がある。
高校時代にバレーボールの経験がある筆者、実際にタイミングをあわせて体を動かしてレシーブしてみたが、ボールを上げることはできても、角度がバラバラで、トスに繋げることはできなかった。とはいえ、実際に体を動かしてプレイする、それも元日本代表と一緒にという内容は、希少性とゲーム性を備えたVRコンテンツでそれなりに興奮できた。
利用するハードウェアは、HTC製のVIVE Pro。狩野舞子選手の姿をVR内で再現する際には、これまでKDDIが進めてきた自由視点映像の技術も駆使されている。自由視点映像では複数のカメラの映像を合成して、好みの視点からの映像を再現する。同様の技術により、コート上のプレイヤーの視点から狩野選手のプレイする姿を見られるようにした。
サーブのフォームをAIで診断
センサー入りボールやカメラを駆使する「目指せハイスコア!センサーサーブゲーム」は、的に向かってサーブの形でボールを打つだけで、そのフォームの正しさを点数で表わし、専門家によるアドバイスを得られると言う内容。
ボールを上げて、打つまでの姿勢を4Kカメラで捉え、画像認識により、おおよその骨格を推定。崇城大学の増村雅尚准教授が監修し、フォームの正しさを判定し、アドバイスもしてくれる。試合を終えた高校生らが数多く訪れ体験したようで、開始から2日で、1000人を超える人が同ブースで試したという。
アクロディアが開発したボールは、重さや見た目など一般的なバレーボールと変わらない印象ながら、内部にセンサーを内蔵。サーブした際のボールの軸、回転数がわかるようになっている。
今回は現地にあるPCと4Kカメラを有線で繋ぐ形だったが、担当者は「5Gと相性は良い」と指摘。たとえばスマートフォンで撮影した高精細な動画を、5Gでアップロードして判定という形で利用できるようになれば、小規模なチームの練習にも活用できそう。KDDI ビジネスアグリゲーション本部サービス推進部の川崎貴史氏も「アマチュアスポーツの技術の底上げに貢献していきたい」と将来像を描く。
このほか春高バレー期間中は、auスマートパスプレミアムのユーザーであれば、試合映像を縦画面で視聴できる動画も用意される。現地を訪れて試合観戦がてら最新テクノロジーを駆使したバレーボールの新たな体験に加え、、スマートフォン片手に高校生が繰り広げる熱い試合を楽しむのもオススメだ。