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親指サイズのウェアラブルカメラ「Insta360 GO」2万3800円
2019年8月28日 23:00
Insta360は、同社の新製品「Insta360 GO」を発表した。手ブレ補正機能を搭載した小型カメラで、さまざまなところへマウントして撮影することができる。価格は2万3800円(税込)。insta360の公式ストアやAmazon.co.jpで予約受付を開始した。
「Insta360 GO」は、小型で手ブレ補正機能とIPX4防水機能を搭載したウェアラブルカメラ。重量はおよそ20gと非常に軽く、サイズは親指に隠れる程度の大きさ。製品には吸着スタンドやクリップなどが付属し、多彩な場所へ設置し従来のカメラでは難しいアングルで撮影することが可能としている。
撮影を開始するときには、本体をタップすることで最長で30秒間の録画を開始する。停止時にはもう一度タップする。同社の手ブレ補正技術「FlowSlate」を搭載しており、歩行時や自動車での移動でもブレなく滑らかな映像を撮影できる。
また、AI編集機能を搭載しているのも同製品の特徴。AIによる画像認識を利用して、撮影した動画を並べ替え、BGMのリズムに合わせて、映像を調整し結合しひとつの動画に編集できる。そのほか、食べ物や風景、笑顔などのテーマや撮影の構図別にコンテンツを並べ替えることができる。また、自分で編集したいユーザー向けには手動の編集ツールが別途用意される。
本体色は白の1色展開。大きさは49.4×21.4×14.85mmで重さは、18.3g。レンズ口径はF値2.1で、動画解像度は標準で2720×2720。Bluetooth Low Energy 4.0に対応する。専用のケースで充電し、フル充電の場合は20秒程度のビデオを200クリップほど撮影できる。
新製品の発表にあたっては、insta360の創業者JK Liu氏が来日し、同社の事業についての説明を行った。
Insta 360とは?
Insta 360は、中国の深センで設立されたカメラ専門のブランド。深セン本社のほかに、香港とアメリカに支社を持ち、東京支社の開設も予定している。従業員数は300人ほどでうち60%がエンジニアだという。世界中の1500店舗で同社の製品が販売されており、日本にも支社がある。
同社は日本支社を立ち上げた理由として、アメリカと中国に次いで日本のシェアが高く、重要な市場でありユーザーサポートをより協力にしたい、また他国と比べて日本人はカメラ好きが多いという同社の知見、加えてカメラ関連の有名メーカーがある日本では学ぶことも多いからだとした。
Insta360の3つのミッション
彼らが掲げる企業ミッションは3つあるとJK氏。
1つ目は「360度カメラを便利にする」ということ。従来の360度カメラは大掛かりなシステムで、とても個人で使えるものではなかったが、insta360の製品は非常に小さく、スマートフォンに差し込むだけで360度撮影を可能にしている。
2つ目のミッションは「アクションカメラの未来はここにある」。手ブレ補正技術など、今までのアクションカメラでは解決できていなかった問題を解決するために「One X」をリリースした。同社の手ブレ補正技術は、業界でもトップクラスであり、「One X」と「Insta360 EVO」に搭載されている。K氏は「ステディカムを使っているかのような安定感がある。アクションカメラの未来はここにあると思いたい」と語る。
3つ目のミッションは「VR撮影を簡単にすること」。従来のVRカメラは、複数のカメラを連結させた非常に大掛かりなもので、大きく、編集も大変なものだった。そうした中で、insta360は、従来のVRカメラよりも小さくて軽い「Pro2」をリリース。撮影後の編集も既存のVRカメラより簡単だという。同社のVRカメラは実際にCNNやBBCなどで使用されている。
同社のカメラの魅力は、見えない自撮り棒にもあるとJK氏。一般的な自撮り棒は、どうしてもカメラに棒が写り込んでしまうが、同社の技術で自撮り棒を隠して撮影できるため、まるでカメラマンがいるかのような撮影が可能という。
同社は、360カメラの周辺機器として先端にカメラを取り付けて投げる「ドリフトダーツ」など意欲的な製品の販売を予定している。
カメラにかけるInsta 360の思いとは
もとはソフトウェア開発を事業として始まったInsta360が、カメラ事業へと舵を切ったのにはJK氏の過去の思い出が大きく関わっているという。
JK氏の祖父が亡くなったとき、祖父が大好きだったJK氏はとても悲しい想いをしたという。そんなとき、すべてを記録できるカメラがあれば、大切な瞬間をいつでも思い出せると考えたのだとJK氏は語る。
JK氏の祖父が存命だったときにはこうしたデバイスはまだ市場になく、JK氏はすべての瞬間を記録できるようなデバイスがあればと思ったのだという。JK氏はこれから、子供が生まれたときのように大切な瞬間はすべて「EVO」などのカメラで記録していきたいと語る。
これからはVRの時代に
遡ると、20年前は誰もがカメラで写真やビデオ撮影をしていた。しかしそれらは今ではスマートフォンに置き換わった。今後、VRは今で言うところのテレビのように普及していくだろうとJK氏は語る。実際に、Oculusは500万台の出荷を達成し、VRデバイスの出荷数は3ヶ月毎に20%ずつ伸びているという。
JK氏は、いまは、スマートフォンやパソコンで映像などのコンテンツを消費しているが、今後はそれがVRヘッドセットに置き換わっていくのではないかと将来の予測を語った。