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SUPER GT参戦4年目の「au TOM'S」、伊藤監督が意気込みを語る

「来年スープラでゼッケン1番を付けるためにタイトルを取りたい」

 国内GTレースの最高峰「SUPER GT」が4月13日、岡山県の岡山国際サーキットで開幕した。同シリーズには、今年もKDDIがメインスポンサーの「au TOM'S」(36号車)が参戦している。

 KDDIのスポンサーシップは今年で4年目。昨年は第5戦(富士)で優勝するも、第4戦(タイ)でゴール目前でのガス欠リタイアなどが響き、年間総合では5位に終わった。

 4月14日の決勝レースを前に伊藤大輔監督にお話を伺った。

au TOM'Sの伊藤大輔監督

――まず今シーズンに向けての意気込みをお願いします。

 auさんにスポンサーについてもらってから4年目ということで、もちろんチャンピオンを取ることを前提にやっています。レクサスとしては、LC500最後の年にもなります。来年からスープラになり、そのスープラで最初にゼッケン1番を付けたいという気持ちも強いので、ぜひタイトルを取りたいと思います。

 チーム的にはドライバーも変わっていませんし、エンジニアを含めチーム全体としても補強して、より強い体制を築くように努力してきました。そういう意味でもちゃんとタイトルを取りたいですね。

GR Supra SUPER GT CONCEPT

――昨年もタイでのストップが無ければ、チャンピオンを取れたのではないかという状況でした。

 当然、8レースあって全戦で優勝争いというのはなかなか難しいレギュレーションでもあるので、いかに優勝争いができない時でもしぶとくポイントを取るということも大事です。そのメリハリをきちんとしていけばいいかな、と考えています。とにかく強いチームであるためには、もったいないミスを無くしていかないとダメです。そこを自分の立場としてもうまくチームを引っ張っていけたらと思います。

――今年のマシンのカラーリングについてはいかがですか?

 ちょっとシャープさが出ましたね。(auの)オレンジと(KDDIの)青なので、相反するカラーリングがその中にあって、青いラインがシャープさを醸し出しています。そのシャープさを走りに出せるといいなと思います。

――携帯電話業界としては、2020年には5Gが始まります。

 5Gではかなりの速度になると聞いています。ケータイで何でもできてしまう時代になりますから、より一層auカラーのマシンが活躍している場面をみんなに見ていただけるように頑張りたいですね。

――ありがとうございます。

今年からau Circuit Queenを務める近藤みやびさん(左)と羽瀬萌さん(右)
ピットウォークでファンのリクエストに応じる中嶋一貴選手(左)と関口雄飛選手(右)

TOM'Sカレーがコラボで進化

TOM'Sカレーがハンバーグカレーに

 ちなみに、TOM'Sのホスピタリティエリアでは、チーム総監督の舘信秀氏監修のオリジナルカレーがチームスポンサーやVIPに振る舞われているが、人気の高さもあり、昨年からレトルトパッケージとして一般にも販売されている。

 今回、そのカレーがさらに進化。開幕戦でTOM'Sチームをサポートする広島トヨペットが運営する施設「CLiP HIROSHIMA」内のカフェ「28CAFÉ&KITCHEN」とコラボし、同店で人気のハンバーガーのパティを使用したハンバーグカレーが振る舞われた。ずっしり肉々しいハンバーグがTOM'Sカレーに新たな変化をもたらしている。ドライバーの2人には食べ過ぎてウエイトハンデが付かないように注意してもらいたい。

開幕戦は予選14位、決勝9位(追記)

au TOM'S LC500

 13日に行われた予選。15台がエントリーするGT500クラスでは、1回目の予選(Q1)の上位8台が2回目の予選(Q2)に進出し、最終的な順位を争う。au TOM'Sは、Q1で中嶋一貴選手、Q2で関口雄飛選手がそれぞれドライブする作戦で予選に臨んだが、残念ながら14位でQ2に進めず。

 14日の決勝は、午前中から雨が降り続く厳しいコンディション。荒れた展開も予想されるため、予選下位からのスタートとなったau TOM'Sにも期待がかかる。スタートドライバーとして中嶋一貴選手がマシンに乗り込んだ。

スタート前のグリッドでは関口雄飛選手がau Circuit Queenの2人に指示を出し、iPhoneで動画を撮影する場面も

 セーフティーカー先導のままスタートし、5周目から本格的なレースとなるものの、直後にクラッシュが発生し、再びセーフティーカーが導入される。その後、レースが再開され、au TOM'Sは12位にポジションを上げるものの、多重クラッシュが発生し、赤旗中断となる。

 コース整備を終え、再びセーフティーカー先導でレースが再開され、au TOM'Sはさらにポジションを上げ11位に。ところが、その直後にトップを争う2台が1コーナーで接触、1台がコースアウト。au TOM'Sは10位となったが、雨が強まり、さらにクラッシュが発生したことでレースは再び赤旗中断となる。

 結局、天候が回復せず、主催者側は30周目の順位でレースを終了とすることを決定。終了前の接触でペナルティを受けた車両がいたため、au TOM'Sは9位で開幕戦を終えた。本来は82周のレースだが、規定周回数に達しなかったため、シリーズポイントは半分のハーフポイントが付与され、au TOM'Sは貴重な1ポイントを持ち帰った。

 第2戦は5月3日~4日に富士スピードウェイで開催される。