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政府、「悪意ある機器」調達回避で申し合わせ

 10日、政府のサイバーセキュリティ対策推進会議(第16回会合)が開催され、各省庁における調達方針、手続きについて申し合わせを行った。2019年4月1日以降に調達の手続きが開始されるものから適用される。

 国家安全保障や治安関係の業務、機密情報のシステム、番号制度関連のシステムなどで、スマートフォンやパソコン、サーバー、ルーターなどの調達が対象。

 手続きとして、事業者選定におけるサプライチェーン・リスク(機器製造時に不正プログラムやバックドアを仕掛けられるリスク)の対応で必要とされる場合、各省庁は、内閣サイバーセキュリティセンターやIT総合戦略室に対して原則的に助言を求めることになった。

 10日に行われた菅義偉官房長官の会見では、ここ最近の報道でも取り上げられていたファーウェイやZTEを排除するものではないか、という問いも出たが、菅官房長官は「特定の企業を排除するものではない。悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しないようにすることはきわめて重要」とコメントした。

 日本政府の動きの中で名指しはされなかったが、中国企業の排除と報じられており、これに先立つ7日、在日中国大使館のWebサイトは、中文版の記事を掲載。「ファーウェイとZTEにセキュリティ上のリスクがあるという証拠はない。世界的に有名な電子通信機器のサプライヤーであり、多くの先進国で採用されている。多くの日本製品を輸入し、日本経済に大きく貢献している」とし、報道で触れられていたファーウェイ、ZTEを排除する動きを批判している。