サイゼリヤとドコモ、AIによるリアルタイム売上予測

　サイゼリヤとNTTドコモは、飲食店における店舗オペレーションの効率化を目指す実証実験を11月30日～2019年3月31日に実施する。

　実証実験では、ドコモの携帯電話の通信ネットワークを活用して作成される人口統計情報「モバイル空間統計」のリアルタイム版である「近未来人数予測」と各店舗の売上実績データを元に、AIによる売上予測を行う。

　店舗周辺の人口統計データや気象データと売上の関係性を分析し、1時間後から数時間後、翌日、数週間後までの店舗ごとの売上金額を予測する。リアルタイムに得られる情報を元にすることで、天候の変化やイベント開催などによる突発的な需要変動も考慮した予測が可能となる。

　実験に先立ち、サイゼリヤの都内6店舗の売上実績を用いて、同社の従来手法による予測と、リアルタイム売上予測の誤差を比較。特に売上が平常時よりも伸びた時間帯の予測においては、リアルタイム売上予測の方が、誤差が25％小さい結果となった。

　1時間ごとの売上予測を店舗のタブレット端末に配信し、突発的な来客増加が見込まれる時間帯に向けた準備をしやすくすることで従業員の負担を軽減、来店客の待ち時間を短縮するといったオペレーションの改善を目指す。