ニュース

北海道地震、災害時用の無料Wi-Fi「00000JAPAN」が稼働

事前登録不要、契約キャリアを問わずインターネット利用可

 平成30年北海道胆振東部地震の発生をうけ、事前登録や申込不要で使える無料公衆無線LANサービス「00000JAPAN」(ファイブゼロ・ジャパン)が稼働している。

 同サービスが稼働しているエリア内では、スマートフォン、タブレット、ゲーム機、ノートパソコンなどのWi-Fi対応デバイスからインターネット接続が利用できる。

 携帯電話会社では、ソフトバンクが北海道全域の「ソフトバンクWi-Fiスポット」設置エリアにて00000JAPANサービスを提供している。

 KDDIは、停電が解消された地域にて9月7日11時からau Wi-Fi SPOTで00000JAPANを提供している。同社は、停電により道内約5300のWi-Fiアクセスポイントのうち、一時的に約9割が正常に稼働できない状況となったが、電力の供給回復に伴い徐々にau Wi-Fi SPOTならびに00000JAPANの提供エリアを拡大している。なお、通常時にau Wi-Fi SPOTでサービスを提供するエリアに加えて、道内の一部避難所でもau Wi-Fi SPOTおよび00000JAPANを提供している。

 NTTドコモは、9月7日12時時点で00000JAPANの提供は検討中としている。同社では、災害救助法の対象地域となる北海道内に契約者住所または請求書送付先が設定されている契約者を対象に、契約しているデータ通信量に到達しても通信速度制限を適用しない支援措置をとっている。

 このほか、東日本電信電話(NTT)が北海道全域の「光ステーション」設置エリアにてSSID「0000FLETS-PORTAL」のSSIDでインターネット接続を提供している。

 NTTブロードバンドプラットフォームも、札幌市内や鹿追町内の公共施設、新千歳空港、JR東日本の新幹線車内で使えるWi-Fiサービスを無料開放中。同社の提供するWi-Fiサービスの利用可能エリアおよびSSIDは以下表の通り。

SSID(ネットワーク名)利用可能エリア
Sapporo_City_Wi-Fi札幌市内の公共施設等
Shikaoi_Free_Wi-Fi鹿追町内の公共施設等
National_Park_Wi-Fi支笏湖ビジターセンター、洞爺財田自然体験ハウス、洞爺湖ビジターセンター
NewChitose_Airport_Free_Wi-Fi新千歳空港
JR-EAST_FREE_Wi-FiJR東日本 新幹線車内

 00000JAPANは、大規模災害が発生した際に、契約している通信キャリアに関わらず公衆無線LANを無料開放する取り組みで、被災エリアでWi-FiのSSID「00000JAPAN」(一部のエリアではSSIDが異なる)に接続することで、インターネット接続を無料で利用できる。

 同サービスは緊急時の通信手段確保を目的としているため、通信の暗号化などが行われていない。このため、総務省ではクレジットカード情報の入力や個人情報の入力を控えるほか、利用終了後はWi-Fiの自動接続をオフにするように案内している。

【追記 2018/09/07 15:00】
 NTTドコモは、9月7日11時より北海道内全域の「docomo Wi-Fi」提供エリアで、電力の回復した地域から順次、00000JAPANの提供を行う。