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SIM認証で多数のIoTデバイスを一括設定できる「SORACOM Krypton」

Kryptonの説明をするソラコムCTOの安川健太氏

 ソラコムは、IoT向け通信プラットフォームの新サービス「SORACOM Krypton」の提供を開始した。SIMを使って認証する仕組みを活用し、多数のIoTデバイスを手軽に一括で設定できる。

 「SORACOM Krypton」は、ソラコムが提供するSIMを採用したIoTデバイスに対して、各種設定情報を一括してインストールできる仕組み。セキュアな環境下での初期設定(プロビジョニング)できるサービスとして提供される。

 大量のIoTデバイスをクラウドへ接続する際、何も工夫しなければ1台1台のデバイスをユーザー登録し、接続先の情報や1台ずつ異なる認証鍵をIoTデバイスへインストールしなければならない。少量ならともかく、大量のIoTデバイスを出荷したり運用したりする場合、デバイスの登録数にかかる手間や、1台1台に異なる認証鍵をコピーする際に漏洩しないようにする手間などが発生してしまう。

 「Krypton」では、SIMによる認証を用いることで、自動的にデバイスの登録処理を行いつつ、鍵・接続情報をデバイスへ同時にインストールする。SIM認証のため、Wi-Fiなどで繋がっている場合でも、スムーズに処理できるという。これらの仕組みを実現できた背景には、ソラコムでが顧客管理システム(HLR/HSS)を独自開発し、SIMカード(チップ型含む)の発行まで手がけることや、既存サービスの「SORACOM Inventory」では、携帯電話のネットワーク経由で接続した場合、データを取得してデータベースにデバイスを自動登録できる環境を整えていたことなどが挙げられる。自社開発した仕組みを組み合わせ、本格的なIoT時代に向けたソリューションとして「SORACOM Krypton」が提供されることになった。

 料金はSIM1枚ごとに課金され、国内向けのAirSIMの場合で180円、グローバル向けAirSIMの場合で1.8米ドル。2回目以降は利用付きのみ、それぞれ40円、0.4米ドルがかかる。