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SUPER INFOBAR、talby 2……幻のモデルも登場するau Design project 15周年展示
2017年7月20日 17:20
KDDIは、「au Design project」の15周年を記念した展覧会「ケータイの形態学 展 - The morphology of mobile phones -」を7月21日~31日まで開催する。会場は東京・丸の内(有楽町)の「GOOD DESIGN Marunouchi」。入場は無料、時間は11時~20時(最終日は17時まで)。7月27日には深澤直人氏を招いたトークイベントも開催される。
展示内容を収録した図録も9~10月頃に発売される予定で、7月20日から予約を受け付けている。168ページ カラー A5判で、価格は3024円(税込)。
2001年の原点から2017年のコンセプトモデルまで登場
かつて本誌でも度々取り上げてきたように、2001年5月に発表された「info.bar」を契機に「au Design project」は本格的な取り組みとして動き出し、コンセプトモデルを提示した上で商品化を検討していくというスタイルで、さまざまな製品を世に送り出してきた。今回の展覧会では、「info.bar」の発表よりもさらに遡り、デザイナーとの意思疎通に使われたブロックやアクリル塊などのマテリアルも「原点」として展示されるなど、プロジェクトそのものがアイデア段階であった頃からの軌跡を、72点の展示で辿ることができる。
中にはコンセプトモデルとして製作されたものの、世間一般にはお披露目されなかった“幻のモデル”もいくつか展示されており、多くの試行錯誤を経て製品化が行われてきた様子を垣間見ることができる。
展覧会は全5章に分けられ、おおまかに、フィーチャーフォンの時代、アートや文化貢献に傾倒した時代、iPhoneの影響によりインパクトや方向性を模索した時代、スマートフォンの時代、これからの時代、と分けられている。各モデルには解説も付けられており、いくつかのモデルには、今回初めて明らかになっている開発の背景なども説明されている。
スマホも復刻も「いろんな可能性がある」
20日には記者向けに内覧会が開催された。KDDI プロダクト企画部の砂原哲氏は、コンセプトモデルを具体的に解説する中で、「これは今でも商品化したい」と、いくつかのモデルは、今でも商品化の機会を窺っている様子を語っている。現在、「au Design project」として具体的に動いているプロジェクトはないとのことだが、「今、なにが望まれているのか、そういったところを含めて考えていきたい。コンセプトモデルで終わってしまったものが、(商品として)出てきてもいい。そういうところも、(展覧会のアンケートなどで)意見を聞きたい」と、展覧会で意見も集めていきたいという考え。
集まった記者から「中身だけ今の通信機能にした“復刻モデル”は可能?」と聞かれると、「復刻モデルもやりたい。声をあげていただければ(笑)。いろんな可能性がある。今は開かれた状態」と、こちらも可能性はさまざまにあるというスタンスだった。
以下では写真で展覧会の内容をレポートする。なお、「IS01」と「Fx0」は「au Design project」としての取り組みではないが、変遷を紹介する上で重要なモデルとして展示されている。