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モトローラ「Moto Z2 Play」発表会、「Moto Mods」開発キットも日本で展開へ

 モトローラ・モビリティ・ジャパンは20日、SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「Moto Z2 Play」の発表会を開催した。

 モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長のダニー・アダモポウロス氏からモトローラの日本での展開状況が語られたほか、担当者から「Moto Z2 Play」の具体的な機能が解説された。また、背面に装着する機能拡張パーツ「Moto Mods」に関連して、開発者向けキットをモトローラ・モビリティ・ジャパンから提供し、日本の開発者や企業が新たなMoto Modsを開発できるよう、環境を整えていく方針も明らかにされた。

 「Moto Z2 Play」については、別記事を参照していただきたい。

「Moto Z2 Play」

好調な「Moto G5」シリーズ、新色も

 ダニー・アダモポウロス氏は、モトローラの日本市場での状況について、「新しくエキサイティングなデバイスとModsを提供していく。ブランドに対しても投資していく。オペレーションの効率の向上も図り、日本のユーザーにあったサービスも提供していきたい」としたほか、「販路の拡大、量販店、通信事業者(キャリア)、MVNO事業者も関係を拡大していきたい」と、事業の拡大を図っていく方針を語っている。

 2017年の3月に最新モデルとして発表した「Moto G5」「Moto G5 Plus」は、お手頃な価格ということもあり、「これまでの成果を大変誇りに思っている」と評価。「Moto G5 Plus」については、新色として「オックスフォードブルー」を追加することも明らかにされた。

 「Moto Mods」の展開については、ユーザーは、今までの端末ではできなかったスタイルに出会えるようになったとし、「日本市場でも差別化できると確信している」と自信をみせる。その日本市場では、ハッセルブラッドとコラボレーションしたズームカメラのModsが大きなシェアを占めているのが特徴とのことで、ほかの地域とは異なる傾向についても言及。「より良い選択肢を提供できており、違ったことをするというのは、より良いことにつながると感じている」とした。

モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長のダニー・アダモポウロス氏

「Moto Z2 Play」

 「Moto Z2 Play」は、広告やその演出も大胆でカラフルになり、差別化を図っていく方針。その特徴は、前モデルと比較して、15%の薄型化、12%の軽量化にあるとしたほか、すでに販売している、市場にあるMoto Modsと完全に互換性がある(規格を完全に継承している)点も紹介し、「Moto Mods」の追加の製品も紹介した。

 「Moto Z2 Play」については、モトローラ・モビリティ・ジャパン プロダクトマネージャーの島田日登美氏から詳しく解説された。

 7月15日からは、「Moto Z2 Play」などと「Moto Mods」シリーズのタッチアンドトライイベントがJR秋葉原駅構内で開催される予定になっている。

モトローラ・モビリティ・ジャパン プロダクトマネージャーの島田日登美氏

「Moto Mods」開発キットが登場

 発表会では、「Moto Z」シリーズの共通の特徴になっている機能拡張パーツ「Moto Mods」について、日本の開発者向けに開発キットが提供されることも明らかにされた。ステージには米モトローラ・モビリティのエンジニアでMoto Modsチームのクリスチャン・フラワーズ氏が登壇し、「Moto Mods」を世界各国で開発者向けに提供し、開発を行っている様子が紹介された。

米モトローラ・モビリティのエンジニアでMoto Modsチームのクリスチャン・フラワーズ氏

 「Moto Mods」はエコシステムの構築にも注力されており、自社での開発だけでなく、パートナー企業との開発や、開発者コミュニティへのアプローチも行っている。具体的には、モトローラからの技術サポートに加えて、「Moto Mods開発キット」の提供、デザインガイドや部品調達などにも対応するパートナーサポートなどが提供される。

 特にハードウェアの開発は難しいとのことで、「Moto Mods開発キット」には必要なチップや基板が予め用意された形になる。このキットはモトローラの社内でMoto Modsの開発に使われてきたものとのことで、開発のコアになる基板部分だけを簡単に取り替えることもできるようになっている。

 また、開発するMoto Modsの動作について、典型的なものや複雑なものを実際の端末上で分かりやすくするため、交換可能な基板部分に装着できる「パーソナリティカード」も提供される。モトローラが開発したMoto Modsのハードウェア情報やファームウェアの仕様などの情報も提供されるという。

 さらに、Raspberry Pi Hatアダプターも用意され、Raspberry PiをMoto Mods開発キットの基板に装着し、開発に利用できるようになる。

「Moto Mods開発キット」
「パーソナリティカード」
「Moto Mods開発キット」に装着したRaspberry Pi Hatアダプター

 ハッカソンは各国ですでに展開されているが、日本でも展開する。「日本は発明や創造が非常に多い国。そうした歴史のある国で開催できるのを楽しみにしている」とフラワーズ氏。

 「いろいろな可能性があることを想像してみてほしい。デジタルテレビのModsがあれば、通勤中にテレビが見られるようになる。モバイル決済がModsでもできれば便利」と、日本市場で人気の機能がModsで実現できるとし、第1弾イベントとして、9月に大阪でアイデアソンを開催することを明らかにした。