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ファーウェイ呉氏、国内シェアで快進撃の様子を語る

 大手量販店で取り扱われる携帯電話の販売ランキングで、2月2週目、大手キャリアの扱うiPhoneに混じり、ファーウェイの「P9 lite」がトップ10にランクインした(※関連記事)。

 プレゼンテーションを行ったファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、SIMフリースマホの販売シェアが28.8%に達し、国内1位になったことを紹介(2位はASUSの27.9%)、また通年でのシェアが4位、12月に限ると3位にまで浮上したことも明らかにする。

呉氏(中央)

 国内で展開するスマホメーカーとして存在感を一気に高めつつある同社が今春、投入するのが21日に発表した「nova」シリーズ。デュアルカメラのような尖った機能はないものの、セルフィーを楽しめる機能はサポートし、若年層に向けた機種と位置付ける。呉波氏は「選びに選び抜いた製品だけをお届けしたい。若い消費者に向けて追求したい」と意気込みを見せた。

呉氏、囲み取材一問一答

――今後もブランドは増やしていくのか。

呉氏
 ファーウェイでは既には、Mate、P、nova、G、honorを展開している。2017年は新しいシリーズを追加する予定はない。この5つのシリーズをしっかりやっていきたい。

――2016年の日本での販売をどう評価しているのか。

呉氏
 2016年6月にP9を発売して以来、年末まで売れ行きは好調だった。さらに年末にMate 9を発売するとピークに達したと言える。日本では販売量や機種数で、トップではなく、ミッドハイエンドに注力している。2015年と比べると、SIMフリー市場が倍増している。ファーウェイの成長と比べ、それ以上の勢いで伸びている。BCNのデータを見ると、2015年通年でシェア5位、2016年通年で4位、2016年12月だけで3位だった。2017年は3位をキープしていきたい。

――2017年の販売数量はどれくらい増やしたい?

呉氏
 2017年の目標は生き残ることです(これを聞いた報道陣から思わず笑い)。2016年末、社内で納会をしたとき、社員には「今年も無事に生き残れた」と言いました。2017年も新たなスタートを切って、また頑張らなければならない。

――novaシリーズが若年層向けということで、ファーウェイが獲得できていなかった層ということか。

呉氏
 novaシリーズは日本の若い、新世代の消費者をターゲットにしている。新しい世代にはいろんな特徴があり、それに向けて、より良いデザイン、より良い撮影機能、ユーザーエクスペリエンスを提供したいと考えた。

――GR5が登場してから1年だが、その買い替え需要というわけではないと。

呉氏
 GR5はGシリーズの1つです。novaシリーズと比べ、Gシリーズはもっと安価なモデルになる。novaシリーズは全く新しいラインアップで、これまででは補えなかった部分をカバーしている。GR5のリプレースという関係ではない。

――足りなかったのはどういった部分か。

呉氏
 弊社は日本市場で生き残ることを目指してきたため、まず得意としている分野でしっかりやってから、拡大していくという形だ。

――梅田にサポートセンターを開設するとのことだが、東京で言えば銀座のような大人の街といったイメージがある。今後は若い人たちが集まる街にも設置していくのか。

呉氏
 今のところ、店舗のロケーションとしてまず消費者の利便性を大事に考えている。東京、大阪で物件を探すとき、平日の通勤途上で、10分くらいかければアクセスできるような場所で、問い合わせなどがすぐできるようにした。

――若い層に向けたプロモーションは?

呉氏
 日本の若年層の消費者の皆様と関わっていきたいと思っています。当日のSNSで集めたコメントは、夕方には全て私に届けられますので。ファーウェイのユーザーの中で若年層は少なかった。

――今度、バルセロナで新製品を発表会をすると思われるが、日本でもヒットしそうか?

呉氏
 昨年は(ロンドンで)P9が発表された。P9 liteは、GfKの大手キャリアを交えたランキングで初めてSIMフリー端末としてトップ10入りした。iPhone、iPhone、iPhone、iPhoneと続いていて、そこにP9 liteがランクインした。

 既に一部で報道されているが、バルセロナでPシリーズの新製品を発表する。日本ではP8、P9と続いており、その裾野には大きな拡がりがあって、愛される一品になると信じている。その新製品は、単なる後継機ではない。画期的な、皆様に驚きを与えられるような、Wowと言っていただけるような製品、満足していただける製品だと思う。