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音楽聴き放題「Apple Music」が利用者・満足度とも1位、ICT総研調査

 ICT総研は、定額制音楽配信サービスの利用動向調査の結果を発表した。

 「聴き放題サービス」とも呼ばれる定額制音楽配信サービスは、2013年に「レコチョクBest」や「KKBOX」など、国内の事業者がサービスの提供を開始した。2015年にはアップル、グーグル、Amazonや日本市場に進出し、2016年には海外で多くのユーザーを持つSpotifyも参入している。

 2016年末の推計ユーザー数は1420万人で、うち730万人が有料サービスを契約している。

ユーザー数・満足度とも「Apple Music」が1位

 2017年1月に実施されたアンケート調査では、聴き放題サービスの利用者は全体の18.4%だった。有料サービスは20~30代が最も多く、無料サービスは10~20代が高い傾向となっている。

 利用者がもっとも多かったサービスは「Apple Music」で、2位以下は「LINE MUSIC」、「Amazon Prime Music」、「Google Play ミュージック」、「AWA」と続いている。

 サービスの満足度を聞いた設問では、「Apple Music」が最も高く、僅差で「レコチョクBest」と「Spotify」が続いた。

満足度を高めるカギはラインナップ

 聴き放題サービスでは、好きなジャンルの曲をどれだけ網羅しているのかが、選択時の指標となる。

 邦楽・洋楽ともユーザーの半数が「ラインナップが充実している」と回答した「Apple Music」や「Google Play ミュージック」は、満足度も高い傾向にある。

 また、「邦楽が充実している」が群を抜いて高い「レコチョクBest」や、「洋楽が充実している」という回答が最も多かった「Spotify」は、ユーザー数では下位につけたものの満足度では上位についている。

 一方、ICT総研は「Apple Music」や「Google Play ミュージック」に対し、料金や音楽管理ソフト(アプリ)の満足度では20~30%と低評価に留まったことに触れ、サービス改善の課題があると指摘している。

 コンテンツ購入から音楽聴き放題サービスへの移行は、世界的なトレンドとなっており、日本での市場規模も今後も拡大すると予測。今後は、ユーザー層を40代以上の世代にも拡大し、2019年末で2230万ユーザーとなると見込んでいる。