ニュース

年初から総務省の“実質0円”廃止策の影響が端々に~「ケータイ Watch」トップニュース10

【2016年1月~3月編】

 いよいよ年の瀬、2016年も「ケータイ Watch」には、さまざまなニュースが賑わいました。そこで、月間のニュースでPV(ページビュー)トップ10に入った記事をリストアップ。今年、話題を呼んだニュースを振り返ってみましょう。

 まずは2016年1月~3月のトップニュースランキングをお伝えします。2016年は、総務省が示した「実質0円禁止」などのガイドラインが大きく影響した年でした。

モバイルバッテリーは手放せない相棒、総務省関連のニュースも

 バッテリーのセールを伝えるニュースや、総務省の示す新たな方針にあわせたドコモの料金、そして三菱が開発した新技術というニュースが上位に入った2016年1月。1位になったセール情報に関するニュースは、1年を通じて、よく読まれたジャンル。「なんだよ、ただのセールかよ……」と思われるでしょうが、確かに安くお値打ち品を買える、というのは一定のニーズがある情報。ただし、同時に、今もスマホユーザーにとっては、モバイルバッテリーへの根強いニーズがあることも示しています。スマホそのものの待受時間はかつてより長くなっているのですが、モバイルバッテリー人気は続いており、女性向けアイテムとしてコスメ風の外観をしたものも登場しています(※関連記事)。

 2位、5位のニュースは、2015年の後半から、日本の携帯電話業界に大きな影響を与えている総務省の政策に関するもの。この後もたびたび、誌面を賑わせることになります。まずは2015年の終わりに発表された総務省のガイドラインに対して、NTTドコモが率先して対応したというニュースがランクイン。実質0円にまつわる話題は今後も続いていきました。

実質0円の販売をやめると発表したNTTドコモの加藤薫社長(当時)

2月、「スマホの価格」にまつわるニュースに注目

KDDI社長の田中孝司氏。このときは実質0円廃止の煽りを食らったと説明していました

 例年、2月と言えば、学割を中心に“春商戦”に向けて大きく携帯電話の販売が盛り上がっていくシーズン。ところが今年は総務省の方針を受けて、1月の来店客が大きく減った、と伝えるニュースが1位に。この後、1月の来店客減少は回復していくのですが、春商戦に水を差す格好となりました。

 2位にはキャセイ・トライテック製のスマートフォン新機種を伝えるニュースがランクイン。その後、キャセイ・トライテック自身は国内市場であまり注目されませんでしたが、このニュースが示すのは「価格とスペックのバランス」への注目度と言えそう。かつてはハイスペックな機種ばかりに注目が集まっていた日本市場ですが、格安SIMの盛り上がり(とその風を一生懸命扇ぐ総務省の政策)もあって、2016年は、バランス感のあるスマートフォンへの注目度が高まっていくというトレンドがより一層高まった年でもあったのです。

「iPhone SE」が登場した3月、でも1位になったのは……

 2年前の「iPhone 5s」を最後に途絶えていた4インチサイズのiPhone。ところが2015年の秋頃から「4インチの新型iPhoneが登場する」という噂がネット界隈のあちこちで語られ始めました。その噂から数カ月。3月下旬になって、ようやく登場したのが「iPhone SE」です。

 でも1位になったのは、Y!mobile(ワイモバイル)における「iPhone 5s」の取り扱い価格に関するニュース。より高額な料金プランで契約すると、端末が実質0円になるという触れ込みでしたが、急遽変更されたのです。2月のニュースランキングを見ると、7位に入っている「ドコモ、『iPhone SE』契約変更の~」というニュースも実質0円を取りやめた内容です。総務省がガイドラインを貫こうとする姿勢がもたらしたインパクトの強さと捉えることができる一方で、実質0円ではなく実質数百円ならOK、という点ですっきりせず、モヤモヤ感を残したことも否めません。

今さらながら「iPhone 5s」