インタビュー

シャオミ、発売が早まった「Xiaomi 17T」シリーズと今後の展開を語る――年内の大型家電投入も視野に

 シャオミ・ジャパンは28日、「Xiaomi 17T」シリーズをグローバル向け発表と同時に、日本向けにも発表した。現在、予約を受け付けており、発売は6月4日。

 日本市場で好調な販売を記録するXiaomi Tシリーズの現状や、グローバルと歩調を合わせた発売スケジュールの前倒し、さらには今後の実店舗展開や年内の大型家電市場への参入目標について、シャオミ・ジャパン社長の呂暁露氏と、プロダクトプランニング部本部長の安達晃彦氏がインタビューで語った。

シャオミ・ジャパン プロダクトプランニング部本部長 安達晃彦氏、呂暁露社長

――「Xiaomi 15T」シリーズの販売状況や評価について教えてほしい。

呂社長
 「Xiaomi 15T」シリーズは内部でも非常に成功しているモデルだと考えています。日本では発売開始から、在庫を補填している状況です。エンドユーザーからの評価も高く、販売パートナーからも好調な販売状況について好評を得ています。

呂暁露社長

――例年のXiaomi Tシリーズの発売タイミングと比べて、今回は大幅に前倒しされUltraモデルなどと近くなった。どのような戦略や背景があるのか。

呂社長
 シャオミの製品シリーズ全体として、今年は発売スケジュールの調整を実施している段階です。グローバルの各地域での発売時期を揃えたいと考えており、今年調整を行った上で来年からは固定化される予定です。また、中国とグローバルのタイムラインをできるだけ合わせようとしています。

安達氏
 日本市場の立場で言うと、これまではXiaomiシリーズから半年後にXiaomi Tシリーズを出していましたが、その場合、Xiaomiシリーズの賞味期限が短くなっていました。今回、Xiaomi Tシリーズが早めに登場したことで、夏商戦に合致するタイミングで「Xiaomi 17シリーズ」として展開できることは、日本のマーケットにおいて良い効果をもたらしたと考えています。

 また、Ultraモデルでブランドのイメージを牽引しているため、そこにバランスの良いXiaomi Tシリーズを3カ月のうちに下方展開できたことはいい効果が出せるのかなと考えています。

プロダクトプランニング部本部長 安達晃彦氏

――キャリアでの展開について、今回は見送られた背景はあるのか。

呂社長
 これら2つのモデルについて、パートナーやキャリアとは情報交換を行っています。今回の2機種はスペック上の進化が非常に大きかった一方で、製品の情報がキャリアに届くまでに時間がかかってしまいました。そのため、キャリア側での採用検討時間が足りなくなったという事実があります。複数のキャリアが関心を示しているため、引き続き情報交換しながら考えています。

――「Xiaomi 17T Pro」がAirDropに対応する一方で、「Xiaomi 17T」は非対応となっているが、なぜなのか。

安達氏
 すべてのラインナップに対応しているわけではなく、ポートフォリオの中で順次展開しています。今回は一つ目のモデルとして「Xiaomi 17T Pro」に搭載しました。また、この機能にチップセットが関係している点も理由のひとつです。

――Xiaomi 17 Ultraなどへの対応を望む声もあるが、どう考えているか。

安達氏
 そうした要望があることは認識していますが、現時点でお伝えできることはありません。今後のXiaomi Tシリーズ以上のモデルに搭載される可能性は高いと考えていますが、過去のモデルへの対応については未定です。

――今年後半の展開について、新たな発表会やコンシューマー向けの大型イベントの予定はあるか。

呂社長
 製品については、下半期に向けて、皆様に期待していただけるようなモデルを検討しています。

 イベントについては、製品の発売時期に合わせた「Xiaomi EXPO」のようなコンシューマー向けの大型イベントはもちろん、Xiaomi Storeのような店舗規模でコンスタントに開催できるイベントも考えています。タッチポイントをできるだけ増やせるような検討をしています。

――「Xiaomi 17T Pro」にFeliCaを載せているが、需要の高いモデルに搭載しているのか。

安達氏
 国内におけるXiaomi Tシリーズは今回で6世代目となりますが、いずれも上位モデルにFeliCaを搭載してきました。シリーズとしての一貫性を持たせることは、乗り換えユーザーにとっても重要だと思います。シャオミのユーザーにはハイスペック志向の方も多いため、Proモデルに搭載する判断をしました。

――Xiaomi TシリーズのProモデルは、シャオミが日本で展開するハイエンドモデルの中で最も販売数が出ているモデルという認識で間違いないか。

安達氏
 その認識で間違いないです。オープンマーケットにおける10万円前後の価格帯において、ひとつのベンチマークとなるような機種に位置づけられていると考えています。

 厳しい市場環境の中で、ユーザーにとって非常にコストパフォーマンスが高く、関心を持ってもらえる製品となっています。

――製品ラインナップのバランスについて、「Xiaomi 17」の導入を見送った背景を教えてほしい。

安達氏
 今回の製品で、2026年の新モデルだけで10モデル目です。新しい商品を提供する上で、全体の数のバランスを調整しながら展開しています。

 その中で、今年はXiaomi Tシリーズの投入が早まったことや、昨年の「Xiaomi 15」に対するお客様のフィードバックも踏まえ、適切なラインナップ数を検討した結果、今回は「Xiaomi 17」の導入を見送る判断をしました。

――関西への出店が続いているが、実店舗展開の現状と今後の戦略について伺いたい。

呂社長
 関西での新店舗立ち上げは、ブランドとユーザーのタッチポイントを増やす上で大きなメリットがありました。店舗を通じて、シャオミがどのような製品を作っているかという認知を広げることができています。スマートフォンだけでなく、ウェアラブルや生活家電への認識も徐々に高まっています。

 今後の出店については、3大商圏の中で需要が集中している場所を見極め、徐々に増やしていこうと考えています。たとえば、神奈川県にはまだ店舗がないため、いい場所がないか探していたりします。機会があるエリアにステップバイステップで増やしていく方針です。

――Xiaomi Service Centerを他の都市に展開する考えはあるか。

呂社長
 基本的には直営店と同じ考え方で、ユーザーの需要がどこに集中しているかをデータで判断し、出店を検討しています。周辺にアフターサービスがないエリアについては、郵送による修理サービスをご利用いただく形になります。

――大型家電の参入時期と、リサイクルや設置といった課題への対応方針を教えてほしい。

呂社長
 具体的な時期はまだ申し上げられませんが、目標としては年内にいくつかの製品を日本で展開できるよう考えています。

 回収や設置に関するハードルが高いことは我々も認識しており、現在社内チームがリサーチを行い、ユーザーに安心して利用いただける体制をどこまで構築できるかを見極めている段階です。

――大型家電に参入するという判断を下した理由と、どこに勝機を見出したのか教えてほしい。

呂社長
 シャオミはグローバル全体で大型家電の展開を推進しています。世界中の市場や消費者のニーズをリサーチする中で、シャオミ独自の視点やユニークなアップグレードを提供できると考えています。

 また、大型家電のグローバル展開を進める過程で、一部市場ですでに成功を収めつつあります。これらの市場で我々の製品の競争力やユーザーとの親和性が高いことが証明されてきているため、日本市場でもローカライズしつつ展開をしていきたいと考えています。