インタビュー

「realme」の日本市場展開の戦略とは? シンガ・ジャパン社長の賀 夢瀟氏に聞いた

 グローバル市場で若者を中心に指示を集めている「realme」がいよいよ日本に上陸する。

 日本市場の参入にあたって、シェアを拡大していく戦略や今後の活動などを、「realme」ブランドの日本市場を任されたシンガ・ジャパン社長の賀 夢瀟(カ モンショウ)氏に聞いた。

OPPOより独立、急成長する「realme」

 realmeは、2018年にOPPOより独立したブランド。賀 夢瀟氏によると、製品出荷台数5000万台突破を世界のどのブランドよりも短期間で達成したという。

 realmeは、若者を中心にターゲットを絞り込み、ファッショナブルかつスタイリッシュなブランドを展開している。若者を中心とするブランドということもあり、製品販売などはオンラインを中心にしているという。

 realmeは世界61カ国で展開しており、南米や中南米、欧米市場を開拓しており、今回満を持して日本市場に参入することになったという。

 賀 夢瀟氏は「日本はハイエンド市場という位置づけだが、realme製品を自信をもって紹介したい」とコメントした。

日本市場での戦略

 ここからは、賀 夢瀟氏自身についてやrealmeの今後の日本市場での戦略などを聞いていく。

――ご自身が日本市場を任された率直な感想をお聞かせください。

賀 夢瀟氏
 今回の(日本市場開拓という)ミッションはわくわくしており、期待を持っています。realmeは生命力のあるブランドで、挑戦や新技術を生み出す能力があり、若者向けの価値観を共有できるブランドだと考えています。

 realmeは、製品コンセプトやIoT重視、オンライン重視といったものは、従来のスタイルと一線を画するもので斬新なビジネスモデルです。斬新なブランドイメージで若者の心を掴み、ユーザーに喜んでもらいたいです。

――realmeではグローバル市場で多くのデバイスを販売しています。今回日本市場参入のラインアップとして「スマートウォッチ」、「ワイヤレスイヤホン」「モバイルバッテリー」を選んだ理由を教えて下さい。

賀 夢瀟氏
 日本のユーザーが、電子機器に求める品質の基準が高いと考えています。ですので、急がず焦らず一歩一歩着実に製品を提供しようとしています。

 少しずつ市場に出して、日本のユーザーの反応を見ながら、次の製品を出していく、またユーザーの声を聞いて製品の品質を向上させる。ユーザーニーズに対応したより良い製品を出すため、一歩一歩確実に進めていこうと思います。

 当然、市場にたくさんの製品を一度に投入するという方法もありますが、今回の日本市場参入にあたっては、少しずつ前に向かっていければと考えています。

realmeブランド

――長期的には、グローバル市場で展開しているスマートフォンなども展開するでしょうか?

賀 夢瀟氏
 realmeは豊富なデバイスラインアップを取り揃えています。

 製品を一つ一つ出すことで、日本市場にブランドイメージを徐々に積み上げていきたいと思います。日本のユーザーは、より良い商品を求めているため、しっかりと準備して高い品質の製品を投入していきます。

 realmeのスマートフォンにも自信があります。ハイエンドな商品を、リーズナブルに提供していることがポイントです。「高品質な製品」、「ユーザーが求めているもの」、「ユーザーが満足できるデバイス」を提供できるブランドです。

 しかし、日本ではまだ「realme」のブランドが浸透していない。ブランドを浸透させるためには、日頃の努力で着実に浸透させていくことが大切だと考えます。ブランドを知ってもらいかつ喜んでもらえる価格帯の製品を出していきたいと思います。

realmeの製品ラインアップ

日本人デザイナー深澤 直人氏がディレクターを担当したスマートフォン(日本では未発売)

――今後の日本市場開拓にあたり、重視しているポイントがあれば教えて下さい。

賀 夢瀟氏
 市場シェアを占めるのは一つの指標ですが、新興ブランドが新たに参入する市場でブランドを浸透させるためには、解決しなければいけない課題がいくつかあると思います。

 キャンペーンを打ち出し、マーケティングすることもできると思いますし、今後ユーザーの数を増やしてシェアを広げていきたいです。日本でも、より若者とコミュニケーションをとり「若者向け」というブランドイメージを立ち上げるためにオンラインで展開します。

 理想は、若者の間で「realmeのコミュニティ」が展開されることです。realmeの価値を、若者の間で共有してもらえるようになれば嬉しいですね。

――本日は、ありがとうございました。