インタビュー

KDDI高橋社長、20日の武田総務大臣の発言に「UQの新プランに移行進む」「auは5G、UQは4Gで展開する」

 20日、武田良太総務大臣が定例会見において、携帯各社について、あらためて料金値下げを求めた。

 これに、KDDIの高橋誠社長は本誌取材に対して「大臣が語った内容の半分は選択肢があることを歓迎するもので、そのスタンスは以前と変わりないと受け止めている。これからUQの新料金も登場し、auからも他社からも移行が進むのではないか。総務省との議論も進めたい」と語った。

高橋社長に聞く

――20日午前、武田良太総務大臣があらためて料金値下げについてコメントしました。どう受け止めていますか。

高橋氏
 前回(10月30日の会見)、新しい料金がセカンドブランドから発表され、大臣は「選択肢が増えた。ユーザーもよく見てください」と述べておられました。

 今回、20日の会見も半分はそのときと同じ話をされていて、そこのスタンスは変わっていないと受け止めています。

 ただ、「いろんな人からヒアリングするとサブブランドだけじゃいけないのではないか。メインブランドでも検討したらどうか」という発言もありました。

 今回は、サブブランド――私たちは、UQも、auに並ぶメインブランドと位置づけているのですが、そのUQが来年2月以降に提供する「スマホプランV」(月額3980円/税抜、月間通信量20GB)も良い料金プランです。

 つまり、一定のお客さまがauからUQへ移行すると見ています。実際に提供を開始すれば、ドコモさんやソフトバンクさんからの乗り換えもあるでしょう。いまもMVNOへの乗り換えはあります。

 そういう点を含め、総務省と議論していければいいなと考えています。

 20日の武田大臣のコメントの半分以上は、前回とスタンスが変わりなく、そこはそれほど驚きはしなかったのですが、ちょっとな……と。

――ドコモからはまだ対抗策となるようなプランは発表されていませんね。

高橋氏
 ドコモさんが次の手を打ってくるとして、それが競争上、不利なものであれば対応していきます。

 9月25日のAndroid新機種発表会や、決算会見でもお伝えしてきたように、私たちはマルチブランドで展開します。「auは5G」「UQは4G」で棲み分け、両方をメインブランドとして展開します。

 たとえばもしドコモさんがサブブランドを持っていない段階で、20GBで何か手を打ってこられたら、それに対し、私たちは新しい対抗策を選ぶのか、あるいは来年2月提供予定としているUQの「スマホプランV」の3980円で十分な競争力があるのか、見定めていくことになります。

 僕らは「サブブランドで逃げた」というつもりはありません。繰り返しになりますが、「auは5G」なんです。(料金値下げ論の根拠に挙げられる)国際競争力は4Gの料金プランを扱っており、そこは当社としてはUQブランドで展開します。

――ありがとうございました。