【MWC Barcelona 2022】
ZTE、Nubia/Bladeの新スマホをお披露目
2022年3月4日 13:39
ZTEは、MWC Barcelona 2022の会期初日にあたる2月28日に、同社ブース内で新製品の発表会を開催。5G対応で下り最大10GbpsのCEP(据え置き型ルーター)や、モバイルWi-Fiルーターに加え、NubiaブランドのスマートフォンやBladeシリーズの最新モデルを披露した。
同社は中国国内ではシェア2位の基地局ベンダー。5Gに早くから取り組んでいたこともあり、Wi-Fiルーターやスマートフォンは日本でも販売されている。発表会でも、KDDIやソフトバンクに端末が納入されていることが紹介されていた。CPEやモバイルWi-Fiルーターの分野には特に強く、5G対応のデバイスは100万台の出荷を超えたという。
5G対応のCPEやモバイルWi-Fiルーターは、製品ラインナップをさらに拡大。ZTEは「1+2+N」という戦略に基づき、生活のシナリオに沿いながらスマートフォンや家庭内での通信機器、パートナー製品を展開しているといい、CPEやWi-Fiルーターはこの中の2にあたる。MWCでは、「第4世代」をうたう屋内型CPE2機種、屋外型CPE2機種、モバイルWi-Fiルーター1機種を発表した。
屋内型としてもっともスペックの高い「MC888 Ultra」は、下り最大4.92Gbpsの通信速度に対応。チップセットにはクアルコムの「Snapdragon X65 Modem-RF Platform」を採用している。Wi-Fi側は、Wi-Fi 6Eをサポート。「Smart Antenna Array 3.0」という通信性能を向上させる技術にも対応するという。屋外型は「MC889 Pro」がもっとも性能が高く、下りのピーク速度は10Gbps。こちらも、クアルコムのSnapdragon X65を採用する。
Nubia Z40 Pro
スマートフォンは、2月25日に中国で発表された「Nubia Z40 Pro」を、MWCで改めて披露、同社のブースに出展した。Nubiaは、元々ZTEの子会社として別ブランドでスマートフォンを開発していたが、21年にZTEに統合。日本でも、Nubiaが発売してきたゲーミングスマートフォンの「RedMagic」シリーズが、一部MVNOを通じて販売されている。
Nubia Z40 Proは、カメラ機能に特色のある端末。中でもおもしろいのが、標準カメラのレンズが35mm判換算で35mmである点だ。一般的なスマートフォンのカメラは24mm前後のため、より狭い範囲を映し出す形になる。35mmは、カメラでは一般的な画角。35mmや50mmを「標準」と呼ぶことが多く、例えばカメラにこだわったソニーの「Xperia PRO-I」では、50mmが「標準」と称されている。
35mmのセンサーには、ソニーの「IMX787」を採用。画素数は64メガピクセルで、ZTEでは「一眼カメラ級のボケ味を実現する」としている。この標準カメラのほかに、14mm、50メガピクセルの超広角カメラや、125mm、8メガピクセルの望遠カメラを搭載する。
ディスプレイは左右が緩やかにカーブした有機ELで、リフレッシュレートは144Hzと高速な書き換えを実現。クアルコムのSnapdragon 8 Gen 1を搭載し、9層構造の放熱素材を採用するなど、パフォーマンスの向上にも力を入れたフラッグシップモデルに仕上がっている。
Blade V40
同発表会では、ミドルレンジモデルのZTE Blade V40シリーズも披露された。Blade V40 5Gは、通信ベンダーのZTEらしく、アンテナ性能の高さを売りにした1台。「5G Super Antena」を採用し、通信速度の向上を図った。5GデュアルSIMや、デュアルSIM利用時にネットワークを着かえる「Intelligent network wsith」といった機能に対応。4G、5G、Wi-Fiを束ねて3.1Gbpsまで速度を向上させることもできるという。
カメラはメインカメラが48メガピクセル、マクロカメラや深度カメラも備える。バッテリー容量が6000mAhと大きいのも、同モデルの特徴だ。
一方で、ZTEによると「4Gスマートフォンのユーザーはまだ6億8000万人も残っている」。こうした市場に向け、ZTE Blade V40シリーズは4Gモデルに多彩なラインナップを用意。シリーズの中心となる「ZTE Blade V40」や、8.3mmの薄型ボディが特徴の「ZTE Blade V40 Pro」、カラフルなボディで背面にシリーズ名を大胆にあしらった「ZTE Blade V40 Vita」を発表している。