【Mobile World Congress 2017】
ファーウェイ、デザイン&カメラ一新の「P10」「P10 Plus」発表
日本での発売も予定
2017年2月27日 07:15
ファーウェイは2月26日(現地時間)、「Mobile World Congress 2017」の開幕に先立ち、プレスカンファレンスを開催。フラッグシップモデルの「HUAWEI P10」および「HUAWEI P10 Plus」を発表した。一次販売国には日本の名前がなかったが、同社のHead of the Handsets Product Lineのケヴィン・ホー氏によると、「時期や詳細はまだ言えないが、販売は行う」という。
デザインを一新し、ブルーとグリーンはPANTONEコラボに
P10、P10 Plusは、デザインを一新し、ダズリングブルー、グリナリー(グリーン)の2色をPANTONEとコラボした。ファーウェイのコンシューマー・ビジネス・グループ部門でCEO、リチャード・ユー氏によると、「メタルに新しいテクノロジーを取り入れた」という。質感はカラーによって異なり、グラファイトブラックは金属の質感を生かした手触りなのに対し、セラミックホワイトはツルっとした加工が施されている。また、ダズリングブルーに関しては、表面に細かな模様がつけられている。これによって、「指紋や傷がつきにくい」(同)という特徴があるという。
これまでのファーウェイ製端末は、その多くが背面に指紋センサーを搭載していた。P10、P10 Plusでは、これを前面に移動。ガラスと一体となった指紋センサーを搭載した。指紋センサーはホームボタンや戻るボタン、マルチタスクボタンを兼ねており、短押しで戻る、長押しでホーム、左右のスワイプにタスクが割り当てられている。設定で、従来通り画面内にソフトウェアキーを表示することも可能だ。
P10 Plusはレンズを強化、インカメラもライカコラボに
ライカとの協業で開発されたデュアルカメラを備え、日本では12月に発売された「Mate 9」と同様、モノクロ側のセンサーは2000万画素、カラー側のセンサーは1200万画素となる。また、P10 Plusのみ、レンズのグレードも上がっており、ライカの「SUMMILUX」(F値1.8)を搭載。暗所での撮影性能も上がっている。
2つのカメラで距離を測り、被写体のボケの量を後から調整できる「ワイドアパチャー」には引き続き対応。ライカ監修のユーザーインターフェイスで、プロモードへの切り替えが簡単に行えるほか、フリックで撮影モード一覧を表示できるなど、操作性も高い。「ハイコントラストでディテールまで鮮明に撮れる」(同)という、モノクロ撮影モードにも対応する。
アウトカメラだけでなく、インカメラもライカと協業することとなった。これまで、ファーウェイの端末は顔の輪郭や色味を補正するビューティーモードに対応していたが、ライカコラボによって、これが「ポートレートモード」になった。インカメラは単眼だが、被写体を認識して背景をボカすなどの処理を加えることが可能だ。「Adaptive Selfie」という機能も備える。これは、被写体が1人か複数かを認識して、自動的に画角を変えるものだ。
4×4 MIMOのLTEに対応、デュアルSIMも
通信機能は、4×4 MIMOに対応しており、ユー氏はこれは「4.5G対応」とうたう。ダウンロードスピードが向上するほか、ロンドンで行ったテストでは、ハイスピードエリアと同社が定義するエリアが広がったという調査結果も公表された。また、対iPhone比では、弱電界でのドロップコール率(着信の失敗率)が60%も削減できたという。
3GとLTEのデュアルSIM、デュアルスタンバイ(DSDS)もサポート。LTEは20のバンドに対応しており、2枚目のSIMカードでは3Gでの待受を行える。3Gの対応バンド数は7つとなる。なお、Mate 9などと同様、2枚目のSIMカードスロットは、microSDカードスロットとの排他仕様で、どちらか一方しか選ぶことができない。
チップセットには、ファーウェイ傘下のハイシリコンが開発した「Kirin 960」が採用される。「HUAWEI Ultra Memory」という機械学習を使った技術によって、メモリ(RAM)の性能も30%向上するという。ユー氏によると、「P10のメモリは4GBだが、(パフォーマンスは)6GBと同等になる」という。
バッテリーはP10が3200mAh、P10 Plusが3750mAhを搭載する。ディスプレイサイズはP10が5.1インチで、解像度はフルHD(1920×1080ドット)、P10 Plusが5.5インチで、解像度は2K(2560×1440ドット)。どちらもOSには、Android 7.0を採用する。