【IFA2014】
レノボ、レイヤーデザインの「VIBE X2」や64ビットCPUの「VIBE Z2」を発表
世界展開やモトローラの買収効果も語る
(2014/9/5 13:51)
レノボは、ドイツ・ベルリンで行われるIFAに先がけ、4日(現地時間)にプレスカンファレンスを開催。Android搭載スマートフォン2機種を発表した。端末は「VIBE」シリーズで、同社のフラッグシップとなる。
ナンバー4のスマホメーカー、モトローラも傘下におさめ勢力を拡大
日本ではパソコンメーカーとして知られるレノボだが、すでに出荷台数は「スマートフォンがパソコン上回っている」(President EMEA and senior vice president Lenovo Group、Aymar De Lencquesaing氏)状態で、世界シェアもファーウェイに次ぐ4位に躍り出ている。シェアを伸しているのは主に本国となる中国や「エマージングカントリー(途上国)」。リーズナブルな価格の端末をそろえ、徐々に販売国を増やしている状況だ。
また、レノボはGoogleからモトローラを買収した。この買収は「年末までに終わる」といい、Lencquesaing氏はシェア3位も十分可能だとの考えを明かした。買収を通じて、レノボは「変わり続けている」といい、今後は成熟市場にも打って出る方針だという。この武器になるのが、モトローラの経験やブランド。買収が完了していないため詳細は明かされなかったが、レノボのSenior Vice President、Global Sales Mobile Business Group、Colin Giles氏は「1つの屋根の下に2つのブランドが共存する」との見方を示した。
Giles氏は、同じ中国企業のファーウェイで幹部を務め、レノボに移籍した人物だ。同氏は「数ある中国企業のなかで、レノボがもっともグローバルな会社」だといい、海外展開への自信をのぞかせた。こうしたビジネス面での高い成長力をアピールしたあとに披露されたのが、フラッグシップモデルの「VIBE X2」と「VIBE Z2」だ。
スマホ2機種に、Androidタブレットもラインナップ
デザインと機能を両立させたモデルとして発表されたのが「VIBE X2」。側面がレイヤーデザインになっており、背面に竹の模様を入れたバリエーションを用意するなど、デザインにこだわった1台となっている。
機能面ではLTEに対応したメディアテックのオクタコアチップ「MT6595」を搭載しており、多彩な撮影モードも売りとしている。アジア市場から火がついた「Selfie(自分撮り)」を意識しており、広角なインカメラも5メガピクセルと高画素だ。
ディスプレイサイズは5インチで、解像度はフルHD。サイズは140.2×68.6×7.27mm、重量は120gで、OSにはAndroid 4.4を採用する。
また、「VIBE Xtensions」として、「VIBE X2」を拡張する周辺機器として、バッテリーやスピーカーも発表された。これらは「VIBE X2」のために専用設計されたものとなる。
対する「VIBE Z2」はより画面サイズが大きく、5.5インチ(1280×720ドット)となる。600nitの明るさを実現しているのも、「VIBE Z2」に搭載されたディスプレイの売りだ。こちらのチップセットはクアルコム製で、最新の64ビット対応「MSM8916」を採用。カメラにソニー製の次世代裏面照射型CMOSセンサーを搭載したことがうたわれており、その画素数は13メガピクセルとなる。カメラについては、光学手ブレ補正にも対応する。
Selfieについても「VIBE X2」以上に強化し、インカメラの画素数は800万画素。サイズは148.5×76.7×7.8mmで、重量は158g。デュアルSIMをサポートする。OSはVIBE X2と同じAndroid 4.4。
このほか、「VIBE Z2」のデザインテイスト受け継ぎつつ、ディスプレイを6インチに大型化し、解像度もQuad HDに向上させた「VIBE Z2 Pro」も発表されている。会場の説明員によると、同端末は「VIBE Z」の派生モデルという位置づけになるという。
Android搭載のタブレットは、IFAのプレスカンファレンスに先行する形で発表された、「TAB S8」が展示されていた。8インチ(1920×1200ドット)のディスプレイを搭載し、7.9mm、299gと薄さ、軽さを強調したモデルとなる。チップセットにはインテルの「Atom Z3745」(1.86GHz駆動)を採用。Dolbyの技術を採用した、フロントステレオスピーカーを搭載するなど、音質にもこだわった1台となる。また、このモデルにはWi-Fi版のほか、LTE版も用意される。