【CES 2020】

「GO:LIVECAST」は誰でも簡単にエフェクトを多用したライブ配信ができる

GO:LIVECAST

 ラスベガスで開催中の総合展示会「CES 2020」にあわせて開催されているプレス向けの製品紹介イベント「Digital Experience」では、ローランドが発表したばかりの新製品「GO:LIVECAST」が展示されていた。

 「GO:LIVECAST」はスマートフォンを使ったライブ配信を支援するツール。いわば専用配信アプリのためのコントローラー兼ミキサーのような機器で、ライブ配信中に音声の切り替えや音量調整、音響効果(SE)やテロップ画像の再生といった操作ができる。

スマートフォンのインカメラを使い、カメラ目線でコメントなども読みつつ、手元のGO:LIVECASTで各種コントロールができる

 たとえば日本のYouTuberによる編集されたYouTube動画では、拍手やドラムロールといったSEが多用されているが、ライブ配信でそういった映像を配信するのは、別に操作をする人がいたとしても、専用ツールを用意したりと難易度が高い。

 しかしGO:LIVECASTは6つのボタンそれぞれにSEやBGM、写真、動画、テロップなどを割り当て、ライブ配信中に押すだけで再生できるので、1人でもさまざまなエフェクトの入ったライブ配信が行なえる。また、配信アプリには著作権フリーのBGMやSEなどの素材も内蔵されている。

 追加のスマートフォンを用意すれば、そちらのカメラとスイッチングすることもできるので、たとえばブツ撮りカメラと全景カメラを切り替えながら商品紹介動画を配信することもできる。映像はスマートフォンのカメラを使うので、ズームなどの操作はできないが、追加のスマートフォンとは無線接続となるので、配線が最小限となるのも特徴。

右側面のマイク入力。ローランド製品だけに音に対するこだわりがハンパない

 ローランドとしては音楽演奏のライブ配信への利用を想定していて、音響関連の機能も充実している。たとえばマイク入力には48Vのファンタム電源対応でXLR/TRS標準両対応のコンボ端子が搭載されている。このほかにもφ3.5mmのLINE IN端子もあり、楽器などの接続も想定している。モニター用のヘッドホン端子も用意されている。

左側面にLINE INとヘッドホン端子、それぞれに調整ダイヤルがあるこだわりよう

 利用にはiPhone/iPadあるいはAndroidスマートフォンが必要。ライブ配信サービスとしては、YouTube、Facebook Live、Twitch、TwitCastingに対応するほか、自分で設定すればRTMP規格の配信サービスも利用できる。配信するだけでなく、動画を録画することも可能。バッテリーは内蔵しないが、microUSBで電源を供給しているので、モバイルバッテリーを用意すれば屋外で利用することもできる。

 GO:LIVECASTの発売は1月25日の予定。日本でも発売される予定で、量販店のWebサイトなどでは3万円前後の価格で予約受け付けを開始している。