【2014 INTERNATIONAL CES】
金の「HTC One」やLG製Firefox OS端末など、モバイル製品が勢ぞろい
(2014/1/14 12:28)
CESの開催期間中には、「Digital Experience」や「ShowStoppers」といったプレス向けイベントも開催された。こうしたイベントには、CES本体には出展していないメーカーが製品を披露していることも多く、“掘り出し物”を発見できることもできる。会場が非常に広く、時間が限られていたため全てをチェックできたわけではないが、ここでは、2つのイベントで見つけたモバイル関連製品を紹介していこう。
24金の「HTC One」を展示するHTC
HTCは、CES本体への出展をしていなかったが、Digital Experienceで「HTC One」や「HTC One maxx」を紹介していた。HTC Oneは、日本でKDDIから発売された「HTC J One」のベースになったモデル。会場には、キャンペーン用に作成された24金バージョンも展示されていた。このカラー(素材)は市販されていないが、海外ではゴールドバージョンも販売されている。HTC One maxはHTC Oneのディスプレイをそのまま大きくしたようなモデルで、10月に発表された。5.9インチのディスプレイを搭載している。
Firefox OS搭載端末「LG Fireweb」
Mozillaのブースには、昨年ブラジルで発売されたLG製のFirefox OS搭載端末「LG Fireweb」が並べられていた。Firefox OS端末の第一陣として発売されたZTEの「ZTE Open」や、TCLの「ALCATEL One Touch Fire」よりもスペックが高く、ディスプレイは4インチ(480×320ドット)。カメラも500万画素となっている。会場の担当者は「Firefox OS端末初の500万画素で、オートフォーカスにも対応している」と語った。実機を操作した印象では、スペックが高いこともあって、ZTEやTCLの端末よりも、スクロールなどの動作がスムーズな印象を受けた(とは言え、最新のiPhoneやAndroidには及ばないが……)。
FLYME 3.0を採用した「MEIZU MX3」
Digital Experienceには、中国で台頭しつつある、新興メーカーのスマートフォンも出展されていた。MEIZUは、このタイミングに合わせて発表した「MEIZU MX3」を出展。OSにはAndroid 4.2をカスタマイズした「FLYME 3.0」を採用する。デザインにこだわったモデルで、背面がポップなカラーの背面カバーを用意しているほか、ユーザーインターフェイスもシンプルなアイコンでまとめられている。CPUにはサムスン製の「Exynos 5410 smart 8-core」を採用するなど、スペックも高い。ディスプレイは5.1インチのフルHDだ。北米での発売も予定しており、担当者によると追ってキャリアなどの詳細が発表されるという。日本での展開は未定だが、担当者からしきりに日本市場の動向を聞かれたのが印象的だった。
デュアルSIMの「Acer Liquid Z5」
日本ではPCメーカーとしておなじみのAcerも、CESに合わせて5インチディスプレイを搭載した「Acer Liquid Z5」を発表した。この端末もDigital Experienceに展示されていた。Liquid Z5は、8.8mmの薄型モデルで、1.3GHz駆動のデュアルコアCPUを搭載。日本で発売されているハイスペックなスマートフォン比べると、スペックはやや見劣りするが、2枚のSIMカードが刺さる「デュアルSIM」仕様になっているのが特徴だ。
アクセサリーやアプリなど、モバイル関連製品が揃う「ShowStoppers」
スマートフォンそのものの出展が多かったDigital Experienceに対し、ShowStoppersはスマートフォンのアクセサリーや、アプリの展示が多く差別化が測られていた。ShowStoppersの入り口付近には、スマートフォンでコントロールするロボット型のおもちゃ、「MiP」が展示され、来場者の関心を集めていた。これは、2つのホイールで動くロボットで、ジェスチャーでのコントロールにも対応する。アプリはiOS、Androidともに対応。踊ったり、戦わせたりと、さまざまな遊び方が想定されている。MiPは現在、予約受付中で春の出荷を予定している。
ウェアラブルの出展も多かった今年のCESだが、ShowStoppersの会場でもスマートウォッチが展示されていた。LifeTrackの「R415」は、Bluetoothでスマートフォンと連携し、着信などを腕元で受けられるほか、歩数や心拍数の測定にも対応。睡眠の測定などもできる。同社ではこれをスマートウォッチではなく、「Smart Enough Watch(十分スマートな時計)」と呼んでいるという。「十分な」と名づけた理由は、単に通知などを受信できるだけではないからだという。
「i-FlashDrive」は、スマートフォン用の外付けのストレージ。対応アプリを経由して、ファイルをコピーすることが可能となる。担当者によると、iPhoneは仕様上、iTunesを経由しないとファイルのやり取りができないが、i-FlashDriveであれば直接PCからファイルをコピーしてiPhone上で閲覧できるという。メリットはiPhoneより少なくなるが、Androidにも対応している。
ShowStoppersでは、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの展示も行われていた。ブラックベリーは、iPhoneやAndroidに対応した「BBM(BlackBerry Messenger)」を紹介。現時点でのユーザー数は8000万だが、iPhoneやAndroidに対応したことで4000万人のユーザーが半年で増えたという。一時期ほどの勢いはないが、海外ではBlackBerryのニーズが根強い証拠といえるだろう。
日本からは、MetaMoJiが「Share Anytime」を出展していた。Share Anytimeは手書きを複数のユーザーで共有できるアプリで、iPadに加えてAndroidやWindows 8、Windows RTもサポートする。CESでは関連部門の賞を獲得しており、米国でも注目を集めたようだ。