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MetaMoJi、100人同時に手書き入力できる「Share Anytime」公開

 MetaMoJiは、タブレット端末用のグループコミュニケーションアプリ「Share Anytime(シェアエニタイム)」iPad版の提供を10月9日に開始した。

 Share Anytimeは、同社の手書き入力・編集アプリ「Note Anytime」の技術をベースとして開発された。インターネットに繋がったモバイル端末上でドキュメントを共有し、最大100人程度が同じノートに同時に書き込み・編集を行うことができる。たとえば会議などで、ドキュメント上でのリアルタイムコミュニケーションが可能になる。シェアできるドキュメントは、同アプリの文書形式に加え、PDFやオフィス文書に対応している。

 大まかな流れは、元の文書をアプリ内に読み込みシェアノートを作成する。作成したシェアノートをメール添付、クラウドなどを使い参加者に共有する。ネットワークが繋がった端末でシェアノートを受け取ると、会議に参加できる。また、参加者は、司会者・発言者・閲覧者に分かれており、それぞれの権限が付与される。発言者は書き込み、ページ追加、画像の貼り付けなどの各種編集ができる。閲覧者はシェアノートをリアルタイムで見ることができる。

 記入内容を自分の端末のみに表示できる「プライベートモード」を備えており「シェアモード」と切り替えて使うことができる。これにより、一度「プライベートモード」で下書きをしてから発言(書き込み)ができる。このほか管理機能では、書き込みの禁止、会議の終了、データサイズの確認などができる。シェアノート配布機能では、メール添付、SNS共有などが用意されている。

 アプリの価格は1カ月の利用権付きで700円、2カ月目以降の月額利用料金は170円となっている。また、10回利用分の同時利用ユーザー10人、転送量1GBまでの体験版「Share Anytime Free」は無料。

 現在のところ、iPad版(iOS 5.0以降)のみの提供となっているが、iPhone版・Android版・Windows版についても、年内に対応するとしている。

ドキュメントベースで密度の高いコミュニケーションを

 都内で開催された記者発表会の会場では、同アプリをインストールしたiPadと同社製品のSu-Penを配布し、50名近くの来場者が、アプリを体験できるようになっていた。1枚のシェアノートに「好きなスポーツ選手は?」という問いに、会場にいる全員が一斉に書き込むという体験型のデモンストレーションを行い、その使い心地を試した。

MetaMoJi代表取締役の浮川和宣氏

 MetaMoJi代表取締役の浮川氏は「多くの人とつながるという意味では、メールやチャット、SNSが主流となっているが、MetaMoJiではドキュメントという2次元をベースとしてつながることで、これまでできなかったことを実現したい」と語った。同社では、昨年12月にアプリのシステムを完成させ、その後あらゆるケースに対応するよう、機能の改良を行ってきたという。

 同アプリをMetaMoJiの社内会議などで実際に利用し、現場の気づきから追加された機能などが多く含まれているとして、「シェアモード/プライベートモードの切り替え」などがそのひとつだとした。

 活用シーンとして、商談などのビジネスシーン、グループミーティング、セミナーや授業などのほかに、お祝いメッセージの寄せ書き、iPadの利用が増えているというスポーツチームでの作戦会議などを例にあげた。「どこにでも持ち運べて、直感的な操作で情報共有ができるツールとしてあらゆるシーンで活用してほしい」としている。

 同アプリは、2014年春に、ユーザー管理・セキュリティを強化した法人向けライセンスを提供する予定としている。

川崎 絵美