PDF非対応の電子端末でもKeyringPDF形式が読める開発キット
株式会社FoxitJapanの電子書籍リーダー「eSlick」 |
アイドック株式会社は24日、電子書籍リーダー向けの開発キット「KeyringPDF/SDK version 2.0」の提供を開始したと発表。あわせて同開発キットが、株式会社FoxitJapanの電子書籍リーダー「eSlick(イースリック)」に搭載されていると発表した。
「KeyringPDF/SDK version 2.0」は、書籍やコミックなど、PDF形式の電子コンテンツの二次利用や再配布を防止するSaaS型DRMソリューション「KeyringPDF」を、さまざまな電子端末に組み込むための開発キット。
KeyringPDF形式は、通常はオンラインで認証を行うため、閲覧には通信機能が必要となる。また、閲覧にはPDFを表示可能であることも条件となる。「KeyringPDF/SDK version 2.0」を利用することで、通信機能やPDF閲覧機能を持たない電子端末でもKeyringPDF形式の電子書籍を閲覧可能になる。
今回対応が発表されたFoxit社の電子端末「eSlick」は、PDF閲覧機能はあるが通信機能は持たない。このため、直接DRM処理を外部のサーバーと通信して行うことはできないが、「KeyringPDF/SDK version 2.0」を利用することにより、PC経由でDRMを保持したまま電子書籍の閲覧が可能になったという。
アイドックの「KeyringPDF」は、2004年にサービスを開始。電子書籍販売サイト、大手出版社、教材会社など70社以上で採用され、現在15万点以上のコンテンツが流通しているという。
アイドックでは、こうしたKeyringPDF形式の電子コンテンツが利用可能となるよう、電子端末メーカーや、電子ブックリーダーソフトのベンダーなどを対象に「KeyringPDF/SDK version 2.0」を提供する。対応OSはLinux、Windows Mobile、Windows CE、Androidなど。アイドックによれば、電子コンテンツを閲覧する電子端末として、デジタルフォトフレームや電子辞書、家庭用テレビなどでも対応は可能だとしている。
2010/2/25 06:00