本日の一品

USB有線LANアダプタとしても有効な超小型無線LANルーター

「ちびファイ2」(MZK-UE150N)のパッケージ、無線LANが“無線ラン”という表記でちょっと焦る……

 “出張族”などに超小型無線LANルーターが人気だそうだ。ホテルに完備された有線LANポートに接続し、無線でスマートフォンやタブレットを接続して使うために便利という。ノートPCを使うときも、ビジネスホテルの狭い部屋であってもケーブルから開放されるのは便利そうだ。

 とは言うものの、筆者はそれほど出張が多いわけでもなく、ホテルの部屋に無線LAN機器を持ち込む必要もなかったので、このジャンルはノーマークだった。今回紹介するプラネックスの「ちびファイ2(MZK-UE150N)」を知ったのは、購入したウルトラブックの有線LANアダプターを探していたからだ。

 ウルトラブックは薄いことが特徴のノートPCで、薄さゆえにほとんどの機種で有線LANポートがない。普段は全く問題なかったが、たまたま有線LAN環境しかない場所で作業する必要があり、急ぎUSB接続の有線LANアダプターを物色する中で見つけたのがこの「ちびファイ2」というわけである。

 届いてまず試したのはUSB接続の有線LANアダプターとして。PCに接続するとまずUSBメモリのようにドライブとして認識され、認識されたドライブにあるセットアップファイル(Setup.exe)を実行すると、ドライバーソフトがインストールされて有線LANとして使用できるようになる。

 有線LANとして使っていなくても無線LANルーター機能は動作しており、有線LANアダプターだがルーター内でNATが形成され、ルーターを通した形で接続される。このため一般的な有線LANアダプターとは構造が違い、有線LANケーブルの接続元にあるLANのファイル共有にはアクセスできない可能性もあるので注意が必要だ。

 そして、有線LANアダプターとして利用していても、同時に無線LANルーターとしても動作している。一応、無線LAN側にはセキュリティが施されているものの、初期設定のSSIDやセキュリティキーはありがちなものなので不安。有線LANアダプターとして使っていても、自分の知らないうちに無線LAN側から悪さをされる可能性もある。買ったらすぐに無線LAN側のセキュリティ設定を変更することをおすすめする。

 一方、無線LANルーターとしては、上記のように初期設定のSSIDやセキュリティキーにだけ注意すれば、問題なく使える。USBのモバイルバッテリーを電源とすれば、場所を選ばずに使える超小型無線LANルーターになる。ホテルなどで使う場合も、PCがケーブルから開放されて非常に便利。あっても困らないと思っていた無線LAN機能だが、こちらがメインになってしまいそうだ。

 こんな便利な「ちびファイ2」。購入価格も約3000円。USB LANアダプターを買おうと思っていた筆者であるが、インターネット接続に使うためにUSB LANアダプター単体に2000円近く出すつもりだったので、多機能な超小型無線LANルーターが約3000円という価格で、コストパフォーマンスの高い買い物をしたと思っている。

本体はとてもコンパクト。無くしてしまいそうなほどだ
USBケーブルは本体に収納できる
PCに接続してみる。LANコネクターから本体の小ささがわかる
モバイルバッテリーに接続しても使える。というより、なんらかの形でUSBから電源供給しなければ動作しない
製品名製造元購入価格
ちびファイ2(MZK-UE150N)プラネックスコミュニケーションズ2980円

江須田