今が買い時!? キューブ型の蒸気レスIH炊飯器


見た目は固めのお米が炊きあがるが、これがイケる。手前の側面には水タンク

 家電量販店の炊飯器コーナーを見ていると、十中八九「これは違う」と感じるであろう炊飯器がある。ルビーレッドやクリスタルシルバーのカラーリングでキューブ型フォルムが目立つ三菱の炊飯器「蒸気レスIH」シリーズだ。まずはキューブ型PCのような見た目で注目し、その後さらに驚いたのは「蒸気レスIH」なるネーミング。

 その名の通り、炊飯時に蒸気が出ないため、蒸気で周りを痛める心配もなく、うっかり手を伸ばして火傷することもない。スライドしない食器棚やダイニングテーブルに置いて炊いてもOKなのだ。また蒸気が出ないことから、従来機のように蒸気を調節するために釜の火力を弱める必要がなく、“連続大沸騰”なる持続した大火力でうまみ成分を増やすという。また、そのデザインと蒸気レスという安全性から、初代のモデル「NJ-XS10J」は第3回キッズデザイン大賞(経済産業大臣賞)を受賞している。

 蒸気が出ないで如何に炊くかという話だが、本体側面には水タンクが取り付けられており、ここを経由して蒸気を循環させる「水冷式蒸気回収システム」による。蒸気を循環させるので水タンクは時々掃除する必要がある。これは従来の炊飯器とは別にかかる手間だ。

 蒸気レスIH炊飯器にはモデルがいくつかあり、価格帯は炊飯器の中では中~上位ではあるが、デザインや機能だけではなく、味も値段相応で、美味しい。なんというか粘り気が有りすぎるわけでなく、一見硬そうなのだが、その中に米が持っている甘みがあるというか。炊飯に時間がかかる「芳醇炊き」モードでは、より美味しく炊きあがる。もちろん多くの炊飯器が持つ、米のやわらかさの微調整や、米の種類の選択、タイマー機能は当然、搭載している。

 実は、筆者が購入したのは1世代前のモデル「NJ-XSA10J」だ。今年の冬に「NJ-XSB10J」が登場してから旧モデルとなり、家電量販店では在庫処分価格で販売されていたため、これは念願かなったとばかりに購入したのだ。旧モデルと新モデルの違いだが、新モデルは「従来以上に液晶画面が大きくて見やすい」「音声ナビ搭載」「さらに形状をキューブ化」「エコ炊飯モードの有無」の4点について、旧モデルと異なる。個人的に、アウトレットコーナーに置かれた「NJ-XSA10J」と、新モデルとして陳列されている「NJ-XSB10J」の価格差、性能差を考え、「NJ-XSA10Jでいいかも」と判断し、買ったのだった。

 今ならまだ、家電量販店にひょっこり「最後の○台、限定価格!」などと販売されているかもしれない。旧モデルならかなりお得な価格で買えると思われるので、思い切って最新技術が搭載された炊飯器に買い換えてはいかがだろう。

一般的な炊飯器と同様、上に配置されたボタン類と液晶画面水タンク内の水の量が正しくない場合のエラー表示。タンクを洗い、水を調節して炊飯を開始する

 

製品名製造元購入価格
NJ-XSA10J三菱電機2万9800円(アウトレット)

 

(山谷 剛史)

2011/4/15 06:00