スプーンを入れた瞬間にわかる!「ほんとにだいじなカレー皿」


「ほんとにだいじなカレー皿」と「ノリタケ カウンティス スープスプーン」

 ほぼ日刊イトイ新聞(以下、ほぼ日)には、ほぼ日手帳をはじめとして、タオルや腹巻や紙袋などでもお世話なっている。「うん。そうだよね」という、気持ちよく腑に落ちる部分があるからだ。

 そんなほぼ日で販売されているものの中で、ちょっと気になっていたのが「ほんとにだいじなカレー皿」。1枚6000円のお皿である。100円ショップにいけば、食器など簡単にそろってしまうこの時代に、6000円のお皿! しかも“カレー皿”である。筆者もカレーが大好き。となると、何がどういいのか、気になって仕方なかったのだ。

 そこで今年の販売を知らせるメールを受け取ったあと、我慢しきれずにオーダーしてしまった。しかも1本2048円のスプーンとセットで! 牛乳1本の値段にナーバスになっているというのに、カレーを食べるために合計8000円の食器をオーダーしたわけだ。

 届いたお皿は重さ700gと重厚なのだが、繊細で、陶器のやわらかい温かみを感じた。そこにピカピカの銀のスプーン。和洋折衷な印象でちょっと不思議であった。

 さっそくカレーを盛り付けてみた。盛り付けただけでは、まだいまいち実感がわかない。しかし、カレーの縁からスプーンを入れた瞬間に、これが販売された理由がわかった気がした。お皿のカーブと、スプーンのカーブが絶妙で、気持ちいいくらいの角度で滑り込んでいくのである! 「わ~やられた~! これは食べやすい!」と思わず独り言を口走ってしまったくらいビックリした。

 それまでは平たい角皿に、これまたほとんど角度のない安いスプーンを使っていた。別におかしいとも思わなかったし、食べやすいかどうかなど考えたこともなかった。いや、食べにくかったかもしれないが、そういうものだと思っていたせいか、気にしなかったのだ。それが今回、最初にスプーンを滑り込ませた瞬間に「食器って大事なんだな」と思わされた。そのとき食べたのはレトルトカレーだったのだが、非常に高級なカレーをいただいたような気持ちになったのはいうまでもない。

 このお皿、とても和風な外観を持っているため、カレー以外でもぜんぜんOK! その後はカレーだけでなく、パスタ、煮物、チャーハン、炒め物、シチューなど、なんでも使っている。基本的に一皿で済ませられるならそうしたい派ゆえに、出番のない日はないくらい。

 「ほんとにだいじなカレー皿」は、日々の食体験に変化球をもたらしてくれる、だいじな皿となった。どうか、うっかり割ったりしませんように!

お皿を裏返すと深さが分かる。中央には「ほ+土」の文字がこのさりげないカーブとサイズがポイント
盛りつけただけではわからないが……一口食べようと、スプーンを入れると「なるほど!」と感じられる
カレーだけでなく、大盛りパスタも楽々入る煮物用としても使える

 

製品名販売元購入価格
ほんとにだいじなカレー皿(アメ釉)ほぼ日刊イトイ新聞6000円
ノリタケ カウンティス スープスプーンほぼ日刊イトイ新聞2048円

 

(すずまり)

2010/10/27 06:00