ちょうどよい価格帯のちょうどよすぎるマウス「ロジクールSIGNATURE ワイヤレスマウス」

SIGNATURE M750ブルー S/MとSIGNATURE M550 オフホワイトS/M

　マウスといえば、ゲーミング製品をはじめとしてこだわりたい人向けの選択と、あまり気にしていない人向けの格安品の2極化が進むなかで、お金をかけたくないが、ある程度の質は必要というミドルな製品が少なくなってきた気がする。

　そこに筆者向けとも言うような価格やスペックで登場したSIGNATURE ワイヤレスマウスがあり、現在常用し、気に入りすぎて2個目に突入したので紹介したい。

　筆者のマウスの好みはだいたい3つの項目に集約される。（1）快適かつ確実に使える剛性感やさわり心地、（2）大きすぎないサイズ、（3）気楽に使える価格帯、ということになる。

SIGNATURE M550は、見た目に特になにもないマウス

　あまり安いものになると、どうしてもボディが弱かったり仕上げが雑だったりで、ホイールの回転も良くないものが増えてくる。特にボタンを押したときの感触が悪ければ快適さが変わってくるし、引っかかりがあれば確実動作という点でも問題だ。

　次に大きさや形は重要で、質を求めるとゲーミングマウスを選べば解決することが多いが、サイズが大きくなる。つかみにくく、簡単に持ち上げられなければ、快適性はダウンする。

　つまんで持ち上げるというのは重要で、狭いマウスエリアのためか小刻みに持ち上げながら机を擦るようにマウスを動かしている人もいて、マウスには持ち上げるというシチュエーションは多い。

　筆者でも、マルチモニター環境で左右の移動が大きいときにどうしてもマウスを一度持ち上げて移動を続ける必要が出てくる。そのため、さっと持ち上げやすい形状は快適さに直結する。

　そして価格。消耗品的に存分に使うためには、気をつかわない価格帯であることも重要。1～2年使うとして3～4000円に収めたいというところだろうか。

　そんな「自分規準」のなかでマウスを選んでいるのだが、そんなときに出会ったのがロジクールのSIGNATURE M750／M650／M550の3兄弟。実売価格的にはぴったりの価格帯にあり、しかも小さめサイズでつまみやすいくびれと形状だ。

　3グレードのうち、余計なボタンのないM550を選びたいところだが、切替機能などが付いた上位機のM750を選択して使い始めた。

左右対称デザイン

自慢のスクロールホイール。ほとんど見えないがスマートホイールと書いてある

　実際に使ってみると予想通りつまんで持ち上げようとするとくびれが細くて持ち上げやすい。具体的に言えば親指と薬指の間が広くならずにつまみやすい。しかもそこはゴムで指が適度にひっかかる。これに慣れるとほかのマウスではマウスを持ち上げようとした瞬間に違和感と重さを感じてしまう。

つまみやすいよう、えぐれている。指が触れるところはゴム貼り

　静音スイッチを採用しているが、ボディ内にあまり響かないようになっており、比較的静かで指先のクリック感もある。スクロールのホイールの動きも自然。

　SmartWheelとしてスクロール速度が可変する仕組みになっているが、違和感なく動いてくれるもので機能を意識せず意のままに動いている感じだ。

　あっという間に自分のメインマウスになり、常用することになったのだが、問題は10カ月ほどでスイッチの動きが渋くなってきたこと。明らかにダメというものではないが、特に右クリックは軽めに押すと反応を取りこぼすことが出てきた。毎回再現するものではないのだが取りこぼしがあれば効率は悪くなる。

　最近のロジクールのマウスは、筆者のメインマシン用では約1年くらいでスイッチの異常がはじまるので、若干早いような気もするが、対策として予備機を購入することにした。

裏面。センサーは左側に寄っている

電池は1本。アダプターも収納できる

　予備機は下位モデルのM550。側面ボタンがないタイプ。M750を使っているなかで機能が必要なかったことと、自分の使い方ではサイドボタンはないほうが誤動作させないので、M550が合っていると判断したからだ。

　そして、マウス表面はざらざら形状だが、使い込むとテカりが出てきたので、今度はテカりができても目立ちにくいオフホワイトにしてみた。

　届いたM550とすでにあるM750を比べると基本的には同じ動きをする。ボタンなないぶんM550のほうが使いやすく感じる場面もある。

M750とM550の違いは側面と上面のボタンの有無のほか、機能面で違いがある

　劣化が早めなら違う製品を検討してもいいところだが、またこのシリーズを買うつもりになったのは、ほかにないくびれ具合やサイズが合っているため。自分にとって今のところベストというほど合っているからだ。早めに劣化が進んだのは、お気に入りで使用頻度が高いせいもあるかもしれない。

　なお、このシリーズは保証期間は2年間。もう少しM750を使っていて完全にスイッチがダメになったあたりでサポートを依頼すれば、また、さらに長く使えそう。最初に買ったM750とM550の両方を交互に使っていけば、当面はマウスの心配はしなくて済みそうだ。