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iPhoneを有線LANに手軽に接続、アンカーの「ライトニング&イーサネット 充電アダプタ」

 ここ最近、新型「iPhone」が発表されるたびに注目されるコネクターの行方。iPhoneにUSB Type-C端子を搭載して欲しいという声は少なくないのですが、2022年の「iPhone 14」シリーズも従来同様、Lightning端子の採用継続となりました。

 ならば少なくともあと1年間はLightning端子が残る、ということで購入したのがアンカーの「ライトニング&イーサネット 充電アダプタ」というもの。要はLightning端子経由で有線LANに接続できるようにするアダプターです。

アンカーの「ライトニング&イーサネット 充電アダプタ」。iPhoneのLightning端子につなして有線LANに接続できるようにする機器だ

 そもそもなぜiPhoneを有線LANに接続する必要があるのか? といいますと、筆者の場合はiPhoneで撮影した動画をNASに保存するためです。筆者は取材などで動画撮影する機会も多いのですが、スマートフォンの中でも動画撮影がしやすいこともあって、動画撮影に使うのはiPhoneがメインになることが多いのです。

 ですが厄介なのは、撮影したデータを自宅のNASに保存する時です。iPhoneからも「ファイル」を使うことでNASに接続してファイルを保存することは可能なのですが、筆者宅のネットワーク構成の都合もあって、動画のような大容量データをWi-Fi経由で保存しようとすると結構時間がかかってしまうのです。

 だったら有線LAN経由で接続すれば保存も早くなるのでは? ということで有線LAN接続できるアダプターを購入しようと思い立ったのですが、iPhoneにUSB Type-Cが採用された後にLightning専用の周辺機器を購入するのはタイミングが悪い。そこでiPhone 14がLightning端子を採用したことを確認した上で、購入に至った訳です。

 あらためてこの機器を確認しますと、搭載しているのはiPhoneと接続するためのLightning端子と、有線LANに接続するイーサネットポート、そしてiPhoneの充電に用いる電力供給用のLightningポートの3つと非常にシンプルです。

側面から見たところ。イーサネットだけでなく、給電用のLightningポートも備わっているのが分かる

 利用する際もアプリのインストールなどは不要で、対象のiPhoneなどに接続するだけ。「設定」に「Ethernet」の項目が現れるので、後は有線LANのケーブルを接続するだけで利用可能になります。

iPhoneに接続すると設定に「Ethernet」の項目が現れ、有線LANに関する設定ができるようになる

 通信速度は最大100Mbpsですが、Lightningポートに電源を接続して給電することにより、iPhoneを充電しながら通信速度も最大480Mbpsにまで向上させることができます。そこで実際に2分程度の動画(約100MB)をNASに保存して比べてみたのですが、Wi-Fiでは1分近くかかったのに対し、このアダプターを使って有線LAN接続した場合は5秒程度(電力供給ありの場合)と、大幅な時間短縮を図ることができました。

実際に接続したところ。Lightningポートに電力供給することで通信速度が向上するのに加え、iPhoneの充電もできる

 弱点はアンカーの公式サイトでの価格が5990円とやや高めなことと、iPhone用の機器としてはややサイズが大きめなことでしょうか。ファイルの転送だけでなく、オンラインゲームのプレイ環境を快適にしたい時などにも役立ちそうな機器ですが、悩ましいのはやはり、Lightning端子の今後の行方がどうなるか不透明な所でしょうか……。

「iPhone 13 Pro」と並べたところ。サイズはやや大きめだ
製品名発売元実売価格
ライトニング&イーサネット 充電アダプタアンカー・ジャパン5990円