本日の一品

あの人気万年筆テイスト、芯を削らず書き続けられる永久鉛筆を999円で6本も手に入れた

永久鉛筆を大人買いした雰囲気だ

 先般、サンスター文具が「芯を削らずに16Km書き続けられるという金属鉛筆”メタシル”という衝撃的なコピーで発表した。その製品に刺激を受けたのか日本国内でも普段はそれほど盛り上がることのない何回目かの“永久鉛筆”のプチブームだ。

 永久鉛筆には目のない筆者は従来製品とは多少異なる黒煙と金属のミックス素材を採用したという「メタシル」を発売日に手に入れて当コラムでもご紹介した。以前には、ほかのメーカーの永久鉛筆をご紹介したこともあった。

 メタシルをご紹介したコラムが少々人気があったので永久鉛筆の最新事情をもう少し深堀してみたくなった。ネットで検索して驚いたのは筆者も全く知らない永久鉛筆の種類がいっぱい存在していることだった。

 たくさんの永久鉛筆の中で、筆者の目を奪ったモデルは、とある著名万年筆に似た永久鉛筆だった。筆者の購入したモデルはなんと6本で999円。実際の商品が届くまで心配だったが注文した翌日にはラフな紙封筒に入って6本の永久鉛筆が届けられた。

オーダーして翌日にはアマゾンから届いた
なんと6本で999円の最強のコスパだった

 届けられた6本の永久鉛筆は細かな部分はいろいろ異なるが、一見した雰囲気は確かに、Lではじまるあの万年筆風だ。筆者が手に入れた永久鉛筆はご本家ではあまり見かけないマカロンカラー。感覚的には原色カラーに少しグレーが混じったソフト色だった。

 キャップを引き離すと永久鉛筆の本体である金属芯が現れる。メタシルも芯先チップは取り外せるが今回の永久鉛筆も同様に芯先はネジ式で取り外せる仕様だった。加えてペン先の指でホールドする部分を回転させて取り外すと丸軸の消しゴムが登場する。

マカロンカラーのキャップを取り外すと永久鉛筆の金属芯が露出する。金属芯もネジ式で取り外せる。内部には丸軸の消しゴムも備えられている

 さて実際に描いてみて一番驚いたのは6種類の永久鉛筆の金属芯先の濃さが異なり、何種類かあることだった。

金属鉛筆の濃さは1種類だと決めてかかっていたが今回のは数種類あるようだ

 何度も描いて同梱の丸軸消しゴムで消してみたが、確かに芯先の濃度は数種類はある。しかも付属の消しゴムで、ほとんど筆跡は気にならないまで消すことができた。その後も目で見てわかる程度に濃度の異なる4本ほどを使用して数種類の紙に描き続けてみた。

 そしてその後、使用した永久鉛筆の芯先をよく見てみたら、明らかに濃い色の芯先は薄い色の芯先より摩耗が激しい感じだ。実際の芯先の減りもメタシルに比較してかなり大きい印象だ。芯先の使用している金属の差なのか詳細は分からない。

濃い色の金属芯は摩耗も激しい感じだ

 とはいえ、一般的な鉛筆に比較すれば、その摩耗は圧倒的に少ない。永久鉛筆とは言えにくくても「半永久鉛筆」とは言えるだろう。何しろ軸色が6色6本で送料込みで999円なら一本当たり約167円だ。これは驚異的なコスパだと言えるだろう。

 難点はどういう濃さの芯先モデルが組み合わされて6本送られてくるのか現時点ではよく分からないことだろう。また、筆者に届いた6本の内の1本は、芯先を取り外した時に芯と周囲の金属パーツが分解してしまった。もちろん瞬間接着剤ですぐに回復はできたが……。国産のメタシルが引っ張る何回目かの永久鉛筆時代、話題性だけの為に手に入れておいても面白いかもしれない。