本日の一品
電気を使わないスマホプロジェクターはマジに使えるのだろうか!?
2022年2月14日 00:00
筆者の秋葉原定期回遊ルートにあるお店「あきばお~」の店頭で「1時間に1個売れる!」という超変テコなコピーに惹かれて商品を手に取って眺めている内に「Smartphone Projector」(以降:スマホプロジェクター)というものをうっかり買ってしまった。
パッケージを開けるとごろんとした一見プロジェクター風のプラスチックの塊が登場する。取説は存在せずパッケージ背面の「使用方法」が唯一の商品使用法の説明書きだ。根拠はよく分からないが「MAX PROJECTION SIZE」は600×337.5mmらしい。
商品を取り出して最大の動作部分である「裏蓋」を開けたり閉めたりしている内に何となく使い方は分かった。裏蓋を上に開くと蓋の内側は全面「鏡」になっている。そして内部のスマホの寝床部分にはスマホの保護の為か薄いウレタンが全体に敷き詰められている。
このウレタン寝床にスマホのディスプレイを上向きにして置くらしい。スマホの画面は設置者から見て上下さかさまが正しい配置だが、基本的には「画面の自動回転オン」にしてセットすればいつでもプロジェクター全体を傾けて向きをセットできるのでどっちでも問題ないだろう。
スマホ画面は、斜め45度に閉まる裏蓋の内側に貼り付けられた鏡で角度が90度変更されて、正面のレンズから外部に投影される仕組みだ。内部スペースに置けるスマホは5.5インチ以下ということだったが、6.39インチある筆者のHUAWEI Mate 20 Proも取り出しには苦労したがギリギリ収納できた。無理矢理押し込んで取り出せなくなっても文句は言えないのであくまで自責でのお遊びだ。
しかしどのみち、6.39インチの全表示画面の端から端までが鏡とレンズを通過して100%全面投影できるわけでは無さそうなので、個人の判断の範囲だろう。今回はこのHUAWEI Mate 20 Proと4.9インチの小さな液晶画面のBALMUDA Phoneの2台で遊んでみた。両側面に電源ケーブルの引き込み穴も用意されているのでバッテリー問題は無さそうだ。
今回は適当な設置スタンドが見当たらなかったので、風呂の椅子程度の高さのある小さな椅子にのっけて少しだけ凹凸のある白い壁紙上に投影してみた。最初、YouTubeでお気に入りの動画を再生してみたが、壁面には何にも映らない。レンズ周囲にある回転リングを回してピント調整をしてみたが変化は無い。
当然と言えば当然だが、このスマホプロジェクターの発想はスマホのディスプレイの明るさだけで離れた壁に映像を投影しようと考えた超超非力なノーパワープロジェクターだ。部屋の明るさが薄暗いから大丈夫だ! なんて通用しないのだ。
既に冬の夕方でもう周囲は十分暗いけど、あえてテラス側のカーテンを全部閉めて部屋の電気も全て消して、少し離れた廊下から漏れてくる天井の電気も消してやっとぼんやりと壁に映った映像を確認できた。後はピント調整だけだと思って、回転リングを回してみた。ジャスピンと思う前後を何度も行ったり来たりしたがそれでも超暗い。
いろいろやってるうちに分かって来たのは、どうもスマホの液晶画面の明るさを周囲の環境に合わせて自動調整していたことが失敗だった。自動調整だと、普通は、晴天の屋外では環境の明るさに負けず最強の照度に、そして夜中のベッドの中では目に優しい薄暗い液晶照度に自動的に変更されてしまうのだ。
どうも部屋中の電気を消してカーテンを閉めまくったので、スマホは現在の使用環境は夜だと判断して液晶画面の照度をある程度落としてしまったようだ。一旦スマホを取り出して液晶画面の「明るさの自動設定」をオフにして画面を最も明るい設定にして再度トライしてみた。
確かに先ほどより明るくは感じるが、個人差なのか期待したほどの改善は見られない。そういえばパッケージにも「見え方には個人差がございます。またお部屋の明るさなどに影響されます」と但し書きがあった。全くその通りで、サプリメントの様なプロジェクターだ。
ノーエネルギーで使えるエコなプロジェクターは、ガジェットや目新しいモノ好きにはなかなかの面白グッズだが、真面目にスマホ画面をより大きな画面で見るのが目的ならテレビやディスプレイに動画を送信する商品を買った方がよさそうだ。もちろんこれは個人の感想です。
商品名 | 発売元 | 価格 |
---|---|---|
Smartphone Projector | - | 1100円 |