本日の一品

ソーラーパネル付きの大容量モバイルバッテリーを手に入れた

一家に一台タフソーラー2万mAhのモバイルバッテリー

 新しいデザインモノやテクノロジーの進化が感じられる面白そうなUSBモバイルバッテリーを見つけると要不要を余り考えることなく買ってしまう筆者だが、今回は5年ぶりにソーラーパネル付きのモバイルバッテリーを手に入れた。

容量万mAhのソーラー充電も出来る重量級ディザスター対応モバイルバッテリーを手に入れた

 以前使っていたのは、筆者がまだiPhone 7 PlusとGalaxy S7 edgeの2台を使っていた5年ほど前に手に入れた「ソーラーペーパー」と名付けられた“太陽光充電パネル”だ。モバイルバッテリーに充電するタイプでは無く、なんと大胆にもスマホにダイレクトに充電するキワモノだった。

数年前に一時使っていたソーラーペーパーはスマホに直接充電する稀なモデル

 筆者が手に入れたのはソーラーパネル2枚のミニマムキット。一方のソーラーパネルにはUSBポートが2個付き、専用USBケーブルでスマホに直接給電する。当時はなぜか筆者のGalaxyには充電できたが、iPhoneには取説通りに何回やっても充電は不可能だった。そんなわけでしばらくスマホ関連のソーラー系は熱が冷めていた。

 今回、出会った商品は前述したソーラーペーパーとは異なり、ソーラーパネルがモバイルバッテリーの表面にしっかりと取り付けられ一体化した“エアージェイ”が販売する“太陽光&モバイルバッテリー”というタイトルのモデルだ。表面を見る限り、デザインかもしれないが、ソーラーパネルは10個のセグメントに分割されている様だ。

どれが商品名か不明な派手なパッケージ。“キャンプ・ストドアに大活躍!!”と次の行の”緊急時に便利なソーラーパネル搭載”そしてその次の行の“※ソーラー発電はあくまで補助機能です”と徐々にフォントが小さくなっている
ソーラーパネルは10個のセグメントに分割されているように見える

 国内で販売されている中華メイドのこの手の商品には多いのだが、今回もパッケージを見る限り、文字数が多過ぎて、どれが製品名でどれがコピー(広告文案)かよく分からないので今回も“TOUGH SOLAR”なのか“太陽光&モバイルバッテリー”なのか悩んで後者にした。

 使途はもう自明だが当製品も、昨今人気の“大容量ポータブル電源”と同じ地震・台風・落雷などの“ディザスター”系対応とそれとは対極にあるレジャー系の“キャンプ・アウトドア”のようだ。対応の期間や好む好まざるに関わらず一時的な“準原始生活”を強いられるところは同じだろう。

 もしものディザスター対応なので外観は“タフソーラー”の名に恥じない装甲だ。4カ所のコーナーは、ハード系の青いラバーで覆われ、持ちやすさの加速か周囲は凸凹でゴツゴツしている。アウトドアでいろいろな場所に吊るす目的か、金属ワイヤーのループフックが普通のモバイルバッテリーを見慣れている目には新鮮だ。

ゴム系のカバーをめくると3つの入出力用のUSBポートが見える

 もちろん、給電・充電の為のUSB 3ポート(Type-A:出力、Type-C:入出力、MicroUSB:入力)はシリコンラバー系のソフトな素材で完全にカバーされており、日常生活での雨や水しぶきなどの保護程度のIPX4対応の防水対応(防塵無し)だ。“キャンプ・アウトドアに大活躍!!”のコピーは程度問題だがチョット心配かも。

 付加情報としてそのコピーの直下に記載されている“緊急時に便利なソーラーパネル搭載”で気を取り直すも……またその下に小さな文字で記述されている“※ソーラー充電はあくまで補助機能です”を見てますます不安になってきた。クレーム多発時代なので止むを得ないのだろう。ソーラー機能に関しては後述する。

 USBポート部分を覆っているゴム系のカバーの中央辺りにLEDライトが見える。すぐ上の電球アイコンを1秒間長押しすることでオン・オフできる。また3秒間長押しすることでモールス信号の“SOS”信号をLEDの長短の点滅で表現する。アウトドアでのアクティビティや不意のディザスター時には有用かもしれない。

電球アイコンの1秒押しでスポット照明

 またソーラーパネルの反対面には大きな白い部分がある。この部分は先ほどの電球アイコンをダブルクリックすると内蔵のLEDが10個発光する照明となる。一時的な停電やアウトドアの夜間などでは役立ちそうだ。

ソーラーパネルの反対側はLEDが10個(5個2列)入った照明だ
電球アイコンのダブルクリックで停電時も少し安心

 いろいろ多機能に使っているとバッテリー残量が心配だが、その時は先ほどの電球アイコンの隣にある“電源アイコン”のボタンを一度押すと現在のバッテリー残量が4個のLEDインジケーターで25%刻みの残量が表示される。1個点灯で25%、4個点灯で100%だ。

 バッテリー容量は2万mAh。大容量バッテリー時代になった令和時代の昨今では、それほど大きいとは感じなくなったがパッケージには“iPhone SE(第2世代)フル充電約7回”とiPhoneユーザーではない筆者には分かるようであまり分からない表現で記載されている。

 ネットによると、iPhone SE(第2世代)のバッテリー容量は1821mAhとのこと。約7回の充電ということは、1万2747mAhを実際に使い、差分は充電ロスとの見方なのかもしれない。そう考えると計算上では筆者のメインスマホであるPixel 6 Pro(バッテリ^容量:約5000mAh)なら2.5回程度だと考えるのが良いだろう。

 Amazonなどのネット通販で見る限り、2万mAhのモバイルバッテリーは3000円~7000円のゾーンが多い。筆者は今回、4870円で購入したのでほぼネット販売価格の平均値。それに“あくまで補助機能”と言われてもソーラー充電機能が付属するなら“儲けモノ”なのかもしれない。しかしタフソーラーということでモバイル重量とのバーターだ。

なんとまさかの実測519g。タフは重くつく

 重量が気になってキッチン秤で実際に測ってみたら“まさかの実測519g”だった。読者諸兄が“タフソーラー”というアドバンテージとバーターできるかどうかが商品購入の大きなな分かれ目だ。もちろんハナから持ち歩く気の無い筆者は問題なく購入した。

 最後に、ソーラーモバイルバッテリーの充電に関して、基本的に“太陽光がソーラーパネルに対して垂直に当ること”と言うのが取説に記載されている。それ以外では充電効率が落ちるらしい。正直なところ理屈では理解できるが、マジに対応を考えると多少現実離れした操作が必要だ。

太陽光が垂直に当るようにして充電してみた

 我々の住む地球から見た場合、太陽は小学生でも知ってるように、1日で360度回転移動するので、1時間に15度傾くことになる。なので常にソーラーパネルに常時太陽光を垂直に当てるには1時間おきに角度を15度傾ける操作が必要になる。

 もうすぐ来る夏至(6月21日)の日に筆者の住む東京では日の出は4時25分、日の入りは19時となり、日照時間は14時間35分だ。周囲に障害物が何もない大平原の一軒家でもない限り、そして余程恵まれた居住環境でもない限り、実際の日照時間はこの半分くらいだろう。それでも7時間の間に15度傾ける操作を7回やるにはロボットが必要だ。

だいぶん太陽が西に傾いてきたので角度を変えないといけない感じだ

 こういうこともあり“※ソーラー充電はあくまで補助機能です”との注意書きになるのだろう。実際に筆者宅の南向きテラスで適当に置いて2度ほど角度を替えてソーラー充電してみたが、それなりに充電はできるようだった。USBケーブル充電を主たる充電方式としてソーラー充電をサブサブ充電方式と考えるならアリな選択だ。

 そんなことより今頃になって“タフ”プロダクトに凝り出した筆者は、最近、お気に入りのユニハーツの超重量級スマホ「TickTock」(シリコンカバー&ポップグリップ付き)と今回のタフソーラー2万mAhのモバイルバッテリーの鈍器2個を重ねて900g近いダンベルのように持って散歩するのが快適になってきた。

鈍器スマホのTickTockと鈍器2のソーラーバッテリーを同時持ちすると874gだ。筆者のサブモバイルパソコンの富士通LIFEBOOKムサシより240gも重いぞ!ヽ(^o^)丿
商品発売元価格
太陽光&モバイルバッテリーエアージェイ4870円