本日の一品
こりずに20枚目くらいのスクエアなBoogie Boardを手に入れた
2022年6月6日 00:00
米国で発売されたばかりの世界初のBoogie boardを手に入れてから既に13年……。昨今では雑誌のオマケに付いたり、100円ショップで売られたりとやっと男女問わず一般の人の目に留まる普通の文具系商品になった感じだ。
今回、手に入れたBoogie boardは今まで無かった正方形(210x210mm)の外観。国内での販売代理店のキングジム社の型番はBB-15。海外では「VersaTiles memo board」という名称でAmazonでは34.99米ドル(約4600円)で販売されている。 日本国内では外周フレームが黒色のモデルしか販売されていないが、海外ではほかにも、青、緑、赤とカラフルに4モデルの展開だ。
国内版の同梱品は本体とマグネットで本体にくっつくスタイラス、取説、そしてBoogie board SCANアプリをダウンロードするためのアプリ紹介サイトへの誘導QRコードシートが付属する。
今回のBB-15の特徴は前述した一辺21㎝のスクエアな外観、筆記面は狭額縁の11.3インチ(203×203mm)のスクエアなLCDを採用している。そして何よりの特徴は、従来の指先でのボタンプッシュによる消去スタイルを、付属スタイラスの後部に内蔵されたマグネットを本体の右下にある“erase”と表示のある直角三角形部分に当てることで実現していることだ。
今回は同じスクエアなイメージだが筆記面積のサイズ的にはBB-15の8分の1程度のBB-12と比べてみた。付属のペン先の太い細いに関わらず筆記した線のサイズはほぼ同じ太さ。LCDの発色もほぼ類似の高輝度ハイコントラスト液晶だ。
BB-15は机上やモバイル環境ではなく、背面のマグネットを利用して冷蔵庫やキャビネット、ネジを使用して室内の壁面に取り付けて活用することを前提にしている。裏面下部にはCR2025バッテリーの収納部、壁面取り付け用のネジフック、マグネットのバーなどが配置されている。ネジは付属せず必要なら市販のM3.5皿/ナベタッピングねじの用意が必要だ。
今回、BB-15で不思議に思ったのは、これまでほぼ標準的に搭載されていた“誤消去防止ロック機構”が無くなったことだった。従来のボタンプッシュ方式からスタイラスを右下の“erase”部に当てることへの変更で、誤消去の低減になるという判断なのかもしれないが筆者的には疑問が残る。
付属のスタイラスでの筆記感覚はスムースかつ筆記した文字もコントラストが良好、気持ち良いタッチだ。毛筆のようなハネ、ハライも表現できる。Boogie board全般に言えることだが、筆者の場合、筆記時に小指側を筆記面に押し付けて描くと、時には指の側面で筆記したような薄い埃のに近い跡が残ることがある。自己の筆記スタイルの改善が必要かもしれない。
筆者宅の冷蔵庫は扉の表面にマグネット系のモノがくっつかない非金属仕様だ。その代わり両側面のみ金属なのだが、両側を壁と食器棚に挟まれており、やむなくBB-15は玄関ドアの内側に貼り付けて使っている。買い物などの書き込みはBB-15をいろいろな場所で使って書き込み、最後に玄関ドアに貼り付けておくといったイメージだ。
BB-15の画面消去は付属のスタイラスである必要はない。もし紛失してもマグネット系のモノが周囲にあれば画面消去は代替可能だ。なので消去のためのマグネットにとらわれることなく、描くことに特化したお気に入りのほかのスタイラスを使うことも問題ない。
筆者は自室では電子ペーパー用に使っているワコムEMR技術のスタイラスの芯を少し引っかかり系のフェルト芯に替えて便利に使っている。そして画面消去には、マグネット付きのピンやお気に入りのミントケースの裏に小さなマグネットを貼り付けたモノを使っている。
さて、BB-15は画面サイズが大きく筆者のような思いつきを描くだけの大雑把な使い方でもゆったりと大きな文字を広いスペースに描けるのがありがたい。しかし、コンパクトなBB-12などのように買い物に備忘録メモとして持ってゆくことは極めて難しいデカサイズだ。
そんな時は“Boogie board SCAN”アプリを活用して筆記内容をスマホに送っておけば便利だ。まずはApp StoreかGoogle Playから該当アプリをダウンロード、インストールする。起動してBoogie boardの機種名を選択するだけで即使用可能だ。
BB-15に筆記した買い物メモをBoogie board SCANアプリでスマホカメラを使って撮影、取り込み、結果を即座にLINEと共有することで便利に活用できる。
スキャンの際の大敵はスポットライト的な天井灯だ。今回もダイニングテーブルの上にBB-15を置いてスキャンしたので4個あるスポットライトの内の2個がBB-15の画面を照らし、それがスキャン結果にも2個の白い丸として反映してしまっている。天井灯を消して自然光だけでスキャンした結果は全く問題なかった。
Boogie board SCANアプリはスタイラスで描いた対象以外に、既にスマホで撮影した画像を読み込んで任意の場所を2値のスキャンデータに変更して保存できる。決して細かな粒度では無いので実用度は目的次第だ。超簡単なレタッチ機能で線や文字を書き加えたり着色したりして編集し、簡単なメニュー選択だけで画像をメール添付やSNSで共有できる。
Boogie board BB-15は従来にはなかった比較的大きなスクエアサイズのメモパッドだ。コントラストの良いLCDなので昼間のアウトドア環境でもぜひ活用したいが製品の裏面処理が壁掛け用途向きでちょっと残念だ。将来の超薄型スクエアデザインのアウトドア版Boogie boardに期待したい。
製品名 | 発売元 | 購入価格 |
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Boogie board BB-15 | キングジム | 6600円 |