本日の一品
「あれ、なんて言っていたっけ?」をなくせる! すべての通話を録音できる首掛け式ワイヤレスイヤホン「Neck Rec」
2022年5月24日 00:00
すでにイメージできない世代もあるようだが、昔々は一家に一台の固定電話があった。そして、大抵の場合、チラシの裏などを利用したメモが電話機のそばにあった。
現在は、携帯電話が当たり前の時代になっており、好きなときに好きな場所で、いつでもコミュニケーションを取れる。
ただ、それで困るのが、通話内容を忘れてしまうということだ。通話の最中、または通話を終えた直後は「よし、いついつに、なになにするんだな」と覚えていても、数時間後にはうろ覚えになってしまう。メモを取ろうにも、メモ代わりに使っているスマホを耳に当てていては、それもままならない。
最も確実なのは、通話を録音しておくことだが、国内で半数近くのシェアをもつiPhoneには、標準機能としての通話録音機能がない。筆者などはICレコーダーにSONY エレクトレットコンデンサーマイクロホンをつなげ、それを耳穴に入れておき、ヘッドホン型のヘッドセットから出る音を使って録音する、という面倒なことをしていたことすらある。
同様に苦労している全“iPhoneでの通話録音難民”にオススメしたいのが、BBソフトサービスが+Style(プラススタイル)で発売したAJAXの「Neck Rec」である。受話と同時に通話を録音してくれるというスグレモノだ。
Neck Recは、首掛け式ワイヤレスイヤホンにしか見えないが、通話録音、ボイスレコーダー、ミュージックプレーヤーという1台3役をこなす。“通話”にはZoomなどを含むビデオ会議も含まれるため、出先で突如始まってしまったオンラインミーティングにも対応可能だ。
通信規格はBluetooth 4.0+EDR。対応プロファイルはHFP、HSP、A2DP、AVRCPなので、一般的なワイヤレスイヤホンが搭載している機能に録音機能を追加したようなイメージだろう。
充電には専用ケーブルを使い、USB電源で行う。約1.5時間で満充電になり、最大10時間の連続通話録音が可能。通話待機は約480時間、再生のみであれば約15時間の連続利用が可能とのこと。これなら、毎日数回電話がかかってくる、オンラインミーティングがあるというユーザーでも安心して使えることだろう。
本体内部に8GBの記録容量があり、MP3の音声データは高音質(XHQ:128Kbps、32KHz)モードで最大144時間、通常音質(HQ:64Kbps、16KHz)モードで最大288時間分を保存可能。前述の専用ケーブルでパソコンに取り込める。
さっそく通話録音機能のないiPhoneに接続して試してみた。
スマホと接続するには、まず、首にかけたときに左側になるモードスイッチを「B.T」にスライドさせておく。それから反対側の「通話ボタン」を、電源オフの状態で5秒間長押し。これにより右側のLEDインジケーターが青色に素早く点滅、ペアリングモードになる。
すかさず、スマホのBluetooth設定を確認し、利用可能デバイスリストから「BR-25」をタップしてペアリングを完了させよう。
通常のワイヤレスイヤホン/ヘッドホンと異なるのは、モードスイッチを気にする必要があることくらいだ。これだけで、全通話の録音準備が整ってしまう。
実際にiPhoneから(自分の別のスマホに)電話をかけ、家人に相手役をしてもらったところ、通話は普通に行えた。こちらの声が向こうに届かない、聞こえづらいということはなかったようだ。
その後、LINE通話やFacebook Messengerの音声通話も試してみた。いずれも受話したい場合は、通常の電話を受けるときと同じようにNeck Recの通話ボタンを短押しするだけでいい。スマホがバッグの中やポケットの中に入っていても慌てる必要のないところがいい。また、通話ボタンが独立しているおかげで、操作に戸惑うこともなかった。
いずれも自分の声、相手の声ともにクリアに録音されていた。おもしろかったのは、発信側になったときに、通話開始前、つまり発信操作をした直後からの音声が録音されていたこと。電話をかける前の「おっ」とか「あわっ」「ガサッ」などとあちこちにぶつかったり慌てている声を上げたりしている音や発信音が入っており、後で確認しながらクスッとしてしまった。
録音を再生する場合は、モードスイッチを「Play」にスライドする。すると、すぐさま直前に録音された音声が再生される。「-」「+」ボタンで前後のファイルに移動する。
「Play」では、Neck Rec本体に録音された音声を再生するが、通常のイヤホンのようにスマホから楽曲を飛ばして聞きたい場合には、モードスイッチを「B.T」に戻しておく必要がある。
なお、イヤホンにとって肝心な音質だが、ボイスレコーダーメインということもあり、ボーカルやそれに近い周波数帯の音はクリアだが、高音部はくぐもっているし、低音部には迫力がない。では、「聞くに堪えない」かというと、そのようなことはない。あくまでも、同価格帯の別のワイヤレスイヤホンと聴き比べたからそう感じただけで、普段から使うのであれば、むしろ音に疲れてしまうことを避けられるのではなかろうか。
ボイスレコーダーとしても意外と優秀で、電源がONの状態でモードスイッチを「REC.」にするだけで録音が始まる。電源OFF状態からであれば、モードスイッチがREC.にある状態で電源を入れれば録音開始だ。
録音中は、LEDインジケーターが赤で点灯する。ユーザーの視界に赤い光が入るため、録音の終了し忘れもなさそうだ。
自分の声がはっきりと録音されるのはもちろんのこと、80cmくらい離れた場所にいる相手がボソボソとしゃべる声もしっかりと録音されていた。さすがに商談ではイヤホンをつけたまま臨むことはできないだろうが、身内同士のミーティングや、何らかの必要が生じた際に、すばやく録音を始められるのは、かなり良いのではなかろうか。昔憧れたスパイ道具のようなスマートさを感じた。
録音ファイルは、本体で再生するほかに、パソコンなどに取り込んで再生したり管理したりすることもできる。左側のイヤホン部を外し、そこへ充電/データ通信ケーブルを挿し込む。USB Type-A側をパソコンのポートに挿入すれば、Neck Recが外部ストレージとして認識される。ファイル名には録音日が自動的に付されるため、いつ録音したものかわかりやすい。
オンラインミーティング、ボイスチャット、通話、オフラインでのやり取りを録音でき、データの管理もしやすいNeck Rec。「なんて言っていたっけ?」のうっかりを防ぐ最強の一品だ。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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Neck Rec | +Style(BBソフトサービス) | 1万7600円 |